西海に4ウオーキングコース誕生 「クアの道」で健康づくり 地形や気候を生かす

式典後、四本堂公園コースを歩く参加者ら=西海市西彼町

 地形や気候を生かした運動療法「クアオルト健康ウオーキング」の専用コースとなる四つの「クアの道」が長崎県西海市内に誕生した。九州では大分県由布市、宮崎県延岡市に次ぎ3番目。
 同ウオーキングは、ドイツのクアオルト(療養地)で心臓病のリハビリや高血圧などの治療に利用されている運動療法を、日本の環境に合わせた健康づくりの手法。生活習慣病改善やメンタルヘルス(心の健康)の向上などの効果があり、日本クアオルト研究所(名古屋市)が提唱している。
 コースは、▽四本堂公園(1.83キロ、西彼町)▽伊佐ノ浦公園(2.1キロ、西海町)▽久良木(きゅうらぎ)森林浴の森(1.81キロ、大瀬戸町)▽大島若人の森(2.28キロ、大島町)。各コースはそれぞれ、起伏があったり海風や森林浴を体感できるなどの特徴がある。ガイドマップも製作した。

認定証を披露する杉澤市長(左)と伊藤会長

 認定記念式典が20日、大村湾を望む四本堂公園コースであり、杉澤泰彦市長や同研究所の伊藤直人会長らがテープカットしてオープンを祝った。体験会もあり市内外の80人余りが参加。計測地点で専門ガイドのサポートを受けながら、心拍数や体表面温度をチェックし「無理しない」「頑張らない」を心がけながら歩いた。2019ミス日本みどりの女神で、専門ガイドとして活躍している藤本麗華さんとの交流もあった。
 日頃からウオーキングをしている西彼町の森篤さん(75)は「みんなとわいわい言いながら歩くのも楽しい。全コースを踏破したい」と話した。
 健康寿命の延伸を重要施策の一つとしている西海市は、同ウオーキング導入を推進。昨年度、太陽生命保険の「クアオルト健康ウオーキングアワード」優秀賞に選ばれ、コース整備や専門ガイドの養成を進めていた。
 市は5月12日までの毎週日曜、コースを変えながら体験会を開く。4月7日以降分の参加者を募っており、開催日前週の月曜正午(休日の場合は火曜)までに、市農林緑推進課(電0959.37.0070)へ申し込む。

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