さよなら眼鏡橋モニュメント 長崎・よろずや通りのシンボル 親しまれて46年…きょうから撤去

撤去されることになったよろずや通りのモニュメント=長崎市万屋町

 長崎市万屋町の「よろずや通り」にある眼鏡橋のモニュメントが27日から撤去される。1978年に「めがねのコクラヤ」が、店の前に設置し、通りのシンボルとして46年間親しまれたが、“対岸側”にある佐賀銀行長崎支店の建て替えのため解体されることになった。
 高さ、横幅共に約7メートル。夜間にはネオンが点灯していたが、近年は老朽化のために消灯していた。2015年度には長崎市の都市景観賞屋外広告物部門の奨励賞に選ばれた。
 同店によると、創業者の故髙浪藤夫さん(2021年に死去)が、万屋町の現在地に店を構えてから3年後、向かい側の佐賀銀行の協力を得て設置した。中通り商店街での創業時に、通りをまたがるアーチ状の看板で店を宣伝したのが原点。だが万屋町では、店の屋号はあえて掲げず、マスコットキャラクターの「コクラくん」のみを残すことで、通り全体のランドマークになった。
 「コクラくん」のモデルは髙浪さん。眼鏡橋を取り入れたデザインも、長崎市で眼鏡専門店を営む髙浪さんのこだわりだったという。
 撤去作業は27日夜から始まる予定。現社長の宮田隆志さん(45)は「近隣の方々から『なくなるとさみしい』という声をたくさんいただいた。皆さんに親しまれ、亡くなった創業者も喜んでいると思う」と話した。

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