午前のドルは上昇し151円後半、一時151.97円で34年ぶり高値

Mariko Sakaguchi

[東京 27日 ロイター] - 午前のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(151.55/58円)から上昇し151円後半で推移している。仲値後にドルは急伸し、一時151.97円付近と、1990年以来の高値を付けた。

東京市場は151円半ばで取引を開始。月末のスポット応当日に伴い仲値にかけて、ドルは売り買いが交錯した後、上昇基調となった。「機関投資家によるドル買いに押し上げられた可能性がある」(国内銀の為替セールス担当)との声や、「田村日銀審議委員の発言に市場が期待していたよりもタカ派的な部分がなかったことから、ストップロス的なドルの買い戻しが入った印象だ」(あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏)との見方がある。人民元安/ドル高の流れが、ドル/円にも波及した面もあった。

ドルは一時151.97円付近まで上昇した後、政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と強まり、オプショントリガーがあるとみられる152円付近では防戦売りも出ているもようで、足元では151.86円付近まで水準を戻している。

イースター休暇を控えて市場は閑散な商いとなる中、諸我氏は「為替介入を意識しながら、神経質な動きが続きそうだ」との見方を示した。

日銀の田村直樹審議委員は27日、青森県金融経済懇談会であいさつした。市場では午後の田村日銀審議委員の会見にも注目が集まっている。

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