JR水戸駅エスカレーターで男性倒れ、死亡 手すりに上着の一部挟まる 茨城【更新】

死亡事故が発生したJR水戸駅構内のエスカレーター=水戸市宮町1丁目

26日午後9時ごろ、茨城県水戸市宮町1丁目のJR水戸駅構内で、上着の一部がエスカレーターに巻き込まれた状態で倒れている男性を駅職員が発見し119番通報した。男性は病院に運ばれたが、約4時間後に死亡した。県警水戸署は司法解剖して死因を調べるとともに、防犯カメラ映像で当時の状況を確認している。

同署によると、死亡したのは同県日立市、会社員、男性(72)。同駅3、4番線ホーム上りエスカレーター降り口付近で倒れていた。スーツ姿でうつぶせの状態で見つかり、発見時はジャケットの背中部分がエスカレーターの手すりに挟まれていたという。当初意識があったが、その後意識を失った。

同署は、男性が何らかの原因で転倒した際、上着がエスカレーターに巻き込まれた可能性があるとみている。

エスカレーターで起きた事故を巡っては、日本エレベーター協会(東京)が5年に一度調査を実施。最新の調査結果(2018~19年)によると、2年間に全国で1550件発生。このうち、エスカレーターに挟まれた事故は全体の約3割に当たる441件だった。移動手すりと巻き込み口の間に挟まれた事故は23件。最も多かったのは転倒で全体の約6割を占めた。

国土交通省によると、茨城県内では13年1月、日立市内の商業施設で1階から2階につながるエスカレーターが急停止。利用者が転倒するなどして、12人が軽傷を負う事故があった。

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