優先席の若者が高齢者に席譲らず=「切符買った。返金してくれるなら譲ってやる」―中国

中国・上海市の地下鉄車内で、優先席に座った若者が高齢者に席を譲ることを拒否し、騒動になった。

中国・上海市の地下鉄車内で、優先席に座った若者が高齢者に席を譲ることを拒否し、騒動になった。

中国メディアの26日付の報道によると、現場で撮影された動画には、優先席に座る若い男性に年配の女性が席を譲るよう要求し、言い争いになる様子が映っていた。赤い服を着た女性が「家庭でのしつけがなっていない。恥ずかしくもなくそんなふうに座って」などと言うと、男性は「俺は切符を買っている。ここに座っているのがどうかしたのか。俺に(切符の代金を)返金してくれるなら間違いなく譲ってやるよ」と言い放った。女性は「ここはあなたが座るべき席じゃない」などと批判した。

ネットユーザーからは「若者を支持する。譲るのは好意であって義務じゃない。道徳の押しつけはやめてくれ」「しつけがなっていないとまで言われて、譲る気にならないだろう」「席を無理やり譲らせようとする人間は、若い頃他人に席を譲ることはなかったに違いない」との声がある一方、「優先席は必要な人が座るのがもともとの意義。(若者は)確かにしつけられていない」「誰でも自由に座れる席であれば、わざわざ優先席の表示はされていない」「コメントしづらいけど、私なら子どもには困っている人に譲るのが美徳だと教えたい」との声も出るなど賛否が割れた。

このほか、「私が若者なら譲りたくないし、高齢者なら譲ってほしいと思う」「言い方の問題なんだよな。丁寧に頼めばほとんどの人は譲ってくれる」「いっそのこと優先席なんてなくした方が問題は起きないのでは?」「だから私は優先席には近づかないようにしてる」などの意見も見られた。

上海地下鉄の担当者は「高齢者、病人、障がい者、妊婦など助けが必要な乗客に席を譲るよう呼び掛けているが、強制性のある規定はない。席が必要な場合、乗務員は優先席に座っている乗客との橋渡しをするが、譲ってもらえるかどうかは個人による」と説明した。(翻訳・編集/北田)

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