【巨人】「極めて異例」新外国人オドーア、開幕前の電撃退団 だが、「戦力ダウンない」外野ポジション争いは大激戦

開幕を目前に控え、想定外の事態だ。

巨人は2024年3月26日、新外国人のルーグネッド・オドーアの退団を発表した。

オープン戦は12試合で打率.176、0本塁打だった。打撃の状態が上がってこなかったため、阿部慎之助監督が2軍での再調整を提案したが、オドーアが拒否。話し合いを重ねたが進展が見られず、退団の申し出を球団サイドが了承した。

日本野球に適応するにはもう少し時間が必要だったか

メジャー通算178本塁打をマークした左の長距離砲は、出場機会を求めて巨人に入団した。チームに合流した2月中旬にトレードマークだったひげをそり落として、新天地に臨んでいた。

オドーアの本職は二塁だが、右翼の守備に一生懸命取り組むなど、日本野球で成功したい思いが伝わってきたが、オープン戦は打撃で快音が聞かれなかった。

日本野球に適応するにはもう少し時間が掛かると判断し、阿部監督は開幕1軍から外す決断をしたが、助っ人はプライドが傷つけられたと感じたのだろうか。

ファームに行くことを拒否し、チームを去ることになった。

「オドーアを特別扱いする選択肢があったかもしれないが...」

「オドーアを特別扱いする選択肢があったかもしれないが、外野陣の競争を呼び掛けた中で、他の選手の士気に影響する。今年はドラフト3位の佐々木俊輔、松原聖弥、萩尾匡也がオープン戦で状態のよさをアピールし、ベテランの丸佳浩、梶谷隆幸、長野久義が奮闘している。
また、開幕2軍スタートの可能性が高くなりましたが、秋広優人、オコエ瑠偉も控えています。オドーアが退団しても戦力ダウンにはならないし、むしろチームの結束力が強まるんじゃないですかね」

スポーツ紙デスクはそう見る。

助っ人外国人が公式戦開幕を待たず、退団するのは極めて異例の事態。だが、チームの方針に従えないなら、やむを得ないだろう。

強い覚悟を持ち、阿部ジャイアンツが開幕を迎える。(中町顕吾)

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