中国に少子化の衝撃、2年で2万超の幼稚園が閉園―香港メディア

香港メディアの香港01は26日、中国本土の報道を引用し、中国に少子化の衝撃が走っているとの記事を掲載した。

香港メディアの香港01は26日、中国本土の報道を引用し、中国に少子化の衝撃が走っているとの記事を掲載した。

記事は、中国で幼稚園の閉園ラッシュが起きていると説明。中国メディアの第一財経の報道を引用し、中国教育部が公表しているデータで2023年の中国の幼稚園数は27万4400カ所で、21年と比べると2万400カ所も減少したと指摘した。

背景にあるのは出生人口の急速な減少だ。21年は1062万人だったのが22年には956万人、23年には902万人にまで減少しており、記事は「今後も幼稚園の園児募集には(希望者が少ないという)衝撃が続くものと推察される」と論じた。

幼稚園の閉園には地域的な差もあるようだ。アモイ大学経済学部の丁長発(ディン・ジャンファー)教授は「農村部など人口が流出する地域の幼稚園や、市立の幼稚園は影響を受けることが多い。一方、都市部のほとんどの公立幼稚園は運営状況が良く、影響は少ない」と語った。

北京師範大学教育学部高等教育研究院の喬錦忠(チアオ・ミエンジョン)准教授の研究チームの試算によると、35年の全国の小中学校の需要はそれぞれ9万2800校、4万7900校となり、20年比でそれぞれ5万1400校、3800校少なくなる見通し。喬氏はこれにより、全国で小学校教師約150万人、中学校教師約37万人が余剰になると指摘している。(翻訳・編集/北田)

© 株式会社 Record China