為替動向注視、万全の対応取る=1990年以来の円安で官房長官

Kazuhiko Tamaki

[東京 27日 ロイター] - 林芳正官房長官は27日午後の会見で、ドル/円が同日の市場で1990年以来のドル高・円安を記録したことに関し「為替市場の動向をしっかり注視しつつ、万全の対応を行っていきたい」と述べた。

林官房長官は冒頭、足元の為替相場の動向について具体的な見解を示すことは、市場に不測の影響を及ぼす可能性があるため控えると述べた。

その上で「為替相場はファンダメンタルズを反映し、安定的に推移することが重要である」とも指摘した。

27日の東京外為市場で、ドル/円は一時、151.97円付近と1990年以来の高値を付けた。月末や四半期末のフロー主導のドル買いが対主要通貨で入ったほか、投機的なドル買い/円売りも追随したとみられる。田村直樹日銀審議委員の講演が思ったよりもタカ派的でなかったと受け止めれられたことも、ドルの買い戻し材料になったとみられている。

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