インターネット上で実在のフィッシングサイトを無効化させる技能を競った「フィッシングサイト撲滅チャレンジカップ」で、群馬県警学生サイバーパトロールコラボレイターで高崎健康福祉大3年の田中健太さん(21)が個人テイクダウン部門の3位に入賞した。県警は26日までに、多くのサイトを無効化した功労で田中さんに感謝状を贈った。
大会は一般財団法人日本サイバー犯罪対策センターがオンラインで2月に初めて開き、全国の警察の防犯ボランティアや学生ら27団体125人が参加した。7日間で不正サイトを探し、ネット事業者や関係機関に通報した「アビューズ報告」と、それによってサイトが閉鎖された「テイクダウン」の数を競った。
田中さんは今月、県警本部で武島純サイバーセンター長から感謝状を受け取った。大会で12個のサイトを閉鎖させたといい「数が多く、本物のサイトとよく似て見極めが難しかった。通報しても無反応で、対処してくれないネット事業者もあるのが分かった」と話した。
フィッシングは、実在するネットバンキングなどに酷似した偽画面を表示し、入力させたアカウント情報をだまし取る犯罪の手口。預貯金を外部へ不正送金される被害が多発している。