くすぶる中堅座員を救済、間寛平GMが語る吉本新喜劇のいま

吉本新喜劇のGM・間寛平が3月27日、「吉本興業」の本社(大阪市中央区)で定例会見を開き、次期について「4月からは中堅を出してくれと会社にお願いしてんねん」と語った。

中堅に向けて「はっきり言おうと思ってます。どうするねんって」と厳しい表情の間寛平GM(3月27日・大阪市内)

2022年に吉本新喜劇のGMに就任した間寛平。座長の代替わりをはじめ、2023年には新喜劇20代座員によるユニット・秘蔵っ子を結成するなど若手の育成に注力してきた。

しかし就任から2年経過したことで、この日の会見では「秘蔵っ子はこれで終わりやねん」と決別。ユニットの活動は続くものの、寛平は山田亮、奥重敦史、青野敏行らの名前を挙げ、今後は中堅座員のサポートに注力することを宣言した。

その背景は、「例えば40歳くらいになっても、結婚ができへん。お金もないし、仕事も安定してない・・・。それやったら辞めて、ちゃんとした仕事したらええやんって言いたいけど、新喜劇が好きやから、しがみつきたいねんな。でも(舞台に)出してもらってない、その子らにチャンスをどんどん与えたい」と説明。

そこは親心でもあり、長く舞台に立ち続ける先輩としての思いがあるようで、「ダラダラして50歳くらいになって、いよいよ変わろうと思ってもなかなか変わられへんやん。やらすだけやらして自分をわかってほしい。俺は向いてない、と気づけば早めに切り替えて違う仕事に就く、そっちの方がええやんか」と熱く語った。

そこで、「ひょっとしたらうまいこといくかもわからん。チャンスも与えずにほったらかしにしたらこれはあかんので、誰が出てないの?って調べたら、この子らが出てへんっていうから」と何人かをピックアップ。

会見では4月23日から座長公演があることを明かし、「じゃぁこの子ら入れて、ってメンバーが決まったんやけど・・・。さぁ、どうしたらええんやろ(笑)。どんな役をしたらええねやろとか、動きまで教えなあかんな、と思って。中堅はほったらかしにできへん」と、彼らのサポートを決めたという。

3月に65周年を迎えた吉本新喜劇。2024年は全国ツアーを予定しているほか、「ルクア イーレ」にポップアップストアを出店(4月5日〜18日)したり、「万博記念公園」で『よしもとしんきげきフェス』(5月3・4日)なども予定している。

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