インフルエンザ、今年は流行収まらず…ワクチン効果も徐々に薄れる 福島

例年、この時期はインフルエンザの感染者は注意報レベルを下回りますが、福島県内では今年、高止まりが続いています。

郡山市の小児科「じんキッズクリニック」。27日朝、待合室には発熱などの症状を訴え、受診に訪れた子どもの姿が多くありました。

父親「(娘が)今39℃を超えている。会社でも、同僚とかが同じように子どもがインフルエンザで休んでいる状況」

じんキッズクリニック・酒井信子副院長「1週間で30人前後くらい患者さんがみられる。大体インフルエンザA型が先に流行して、そのあとB型の流行があるが、今の時期でもB型が流行しているのは珍しい」

県によりますと、3月24日までの1週間に、県内82の医療機関で確認されたインフルエンザの感染者は、1医療機関あたり22.51人で、前の週と比べて1.39人減りましたが、依然として注意報レベルの10人は超えています。

ワクチンによる抗体はおよそ3か月で、仮に去年接種していても、効果はほぼないといいます。

酒井副院長「10月はじめくらいからワクチンを接種した方の抗体はもう薄れてきているので、ワクチンでの予防効果はあまり期待できない」

手洗いやうがいなど基本的な対策に加え、感染を防ぐためには休養や栄養をしっかり取り、免疫力をあげることが大切と酒井副院長は話します。酒井副院長は、この「緩やかな流行」が夏ごろまで続く可能性もあるとして、感染対策の徹底を呼びかけています。

一方、急速に症状が進み、致死率が高いことで知られる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、今年に入ってからの県内の患者数が12人となり、去年1年間を上回りました。県ではインフルエンザ同様に、手洗い、うがいなどの基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。

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