『院内警察』最終回 恋人の死の真相は結局〇〇だった…!?予想外の決着も“キレイなラスト”に「シリーズ化 希望」の声

フジテレビ系ドラマ『院内警察』が3月22日(金)、全11回の放送に幕を閉じた。最終話では物語の主軸であった『武良井治(桐谷健太)の恋人・夏目美咲(入山法子)が亡くなった本当の理由』がついに描かれた上、そこには第1話に登場していたある人物が関わっていたことが判明。2024年1月の放送開始から実に2か月半越しの伏線回収となった。本作には巧妙なミスリードも多く仕掛けられており、二転三転しながら進む展開も多かったが、最終話を見た視聴者からは「ラストの締め方すっきりしてて良かったな」「胸のつっかえが取れたような、綺麗(きれい)さっぱりした最終話でした」と、物語の完成度の高さに納得の声が。さらには「武良井×榊原コンビにまた会いたいな…」「続編かSPか映画化頼む」「シリーズ化してほしいくらい」と、物語の続きを期待する声が相次いでいる。

◆恋人が亡くなった原因は、治験?自殺?それとも…?

前回(第10話)の最後、榊原から美咲が亡くなった理由は“自殺”だと告げられた武良井。直接の原因は病院の外階段からの転落だという…。当時、榊原が緊急オペを行ったものの運ばれてきたときにはすでに手遅れだったそうだが、その“事実”を病院側が隠蔽(いんぺい)したのは管理体制を問われ新薬の治験に影響することを恐れてのことだった。話を聞いて武良井は激高。榊原を殴りつけ、「美咲が自殺なんかするわけない」と叫ぶ。

“真相”を受け入れられない武良井は、院内の監視カメラの映像を調べ直した。すると、2023年7月25日の映像に廊下で胸を押さえ苦しそうにしている美咲の姿が、そして監視カメラの死角になる方向へと歩いて行く様子が映っていた。映像の時刻は美咲が亡くなる直前のもの…。美咲が“最後”にいた場所を自身の目で確かめに向かった武良井は、彼女が向かった先に“外階段”へとつながるドアがあることを知り、ただただショックを受ける。榊原の告白により“美咲の死の真相”は悲しい結末を見せた……かに思えたが、そこに一縷(いちる)の光をさしたのもまた榊原だった。

美咲の“自殺”を知った武良井は退職願を提出 院内交番を辞めることを決めるが…

ある日、榊原は自身の白衣が切り裂かれゴミ箱に捨てられていたことをきっかけに、院内で頻発している“いたずら行為”を知る。それらの小さな事件は院内交番にも報告されず埋もれていたが、院内交番室長の横堀(市村正親)がナースステーションに通い詰め信頼を得たことで、その情報をつかめたようだ。現場にはすべて“口紅の痕”が残されており同一犯の犯行と思われ、10か月ほど前から続いている。ただ、妙なことに、美咲が亡くなった7月25日を境に犯行はピタリと止まり、ここ最近まで約半年間の空白期間があった。

改めて美咲の亡くなった日の行動を確認した武良井は、彼女が外階段手前の“資材室”をじっと見つめていたような仕草に気づく。「何か見てた…?」。資材室には“薬剤管理金庫”があり、そしてそこにはあの日、“口紅の痕”が見つかっている。これらの“事実”が示すものはなんなのか、武良井は「これが最後の事件だ」と、院内交番のメンバー、そしてこれまで協力してきた“仲間”とともに捜査へ乗り出すのだった。

武良井の呼びかけに応じて集まった看護師・白石日向(工藤美桜)、外科医・伊藤智(西村元貴)、腫瘍内科医・尼子唯織(さとうほなみ)

◆すべての謎が明るみに!スッキリするラストに「シリーズ化 希望」の声 続々

捜査の結果、7月25日に資材室の薬剤管理金庫から数量の筋弛緩剤(きんしかんざい)が紛失していたこと、そして犯人はどうやら院内の人間で病院と榊原を恨んでいるであろうことが見えてきた。事件の実態をつかんだ武良井は一芝居うち、犯人をあぶり出すことに成功。その正体は、内科の看護師・工藤知子(荻野友里)だった。

「だって、榊原先生のこと尊敬してたのに、みんなの前で罵倒するなんて酷い!」と、工藤は数々のいたずらを行なってきた動機を語り出す。聞くと、第1話のとあるシーンで榊原に自身の発言を否定されたという。さらに同僚や患者たちからの得も言われぬ“叱責”の数々に、日々ストレスをため込んでいたことが要因だったようだ。「こんな頑張ってるのに、みんな私を責める!」「こっちだって人間だ!」。叫び散らかす工藤に、武良井は美咲の写真を見せる。すると彼女は「私のせいじゃない!」「あの人が勝手に落ちたのよ!」と酷く狼狽(うろた)え、あの日、7月25日に起こった出来事を明かし始めた。

捜査には榊原も協力 当初こそ因縁めいていた武良井との共闘は視聴者からも「熱い!」と話題に

資材室から筋弛緩剤を抜き取るところを美咲に目撃された工藤は、止めるよう説得する彼女の言葉を無視して外階段へと逃れた。当時の美咲は治験の影響で歩くこともおぼつかない状態だったが、看護師である自身の誇りをかけて工藤を追った。最後まで抵抗をやめない工藤が薬を投げ捨てようとしたとき、それを止めに入った美咲は誤って転落した…。これが、工藤の語った事の顛末(てんまつ)だった。「あれは事故だった!」と喚(わめ)く工藤を前に、武良井は「あんた本当に看護師か…?美咲はもっと…!」と涙を浮かべる。彼の脳裏には、患者のことを第一に考える美咲の笑顔が浮かんでいた…。

その後、工藤は警察に連行。“いたずら事件”、そして“美咲の一件”は解決を見た。神経や細胞膜などに作用して筋肉の動きを弱める筋弛緩剤は、使い方を誤れば毒にもなる。院内交番の川本響子(長濱ねる)はふと「あの夜、美咲さんに救われた人がいるのかもしれません…」とつぶやいた。今回のことでやるせない思いを抱えていた武良井は、かつての美咲の言葉を思い出す。“親しい患者が亡くなったとき、それをどう乗り越えるのか”と聞かれた彼女は、「ご飯を食べるとかお笑いを見るとか、あとはこれが一番大事。孤独でいないこと」と笑っていた。

「日々、命のやりとりをする医療スタッフは、本人すら気づかないストレスが心に積み重なっていくのかもしれません」としみじみ語る横堀。川本も「そういうの、私たちが話を聞くことで解消できるといいな」と、新たな目標を見定める。一度は退職願を出した武良井だったが、彼もまたすぐに院内交番に復帰することとなる。それはまるで、看護師としての責任を果たそうと生き抜いた美咲に背中を押されるように――。

川本響子(長濱ねる)

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写真提供: (C)フジテレビ/共同テレビ

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