常に独創的なプジョー9X8のカラーリング。『ライオンの群れ』模した最新リバリーはアパレル展開も

 3月25日に改良版が発表されたプジョー9X8。“ウイングレス”コンセプトから脱却してリヤウイングが設けられた空力面、そしてタイヤサイズや重量配分など、マシンの多くの部分に手が入れられているが、カラーリングも大幅な変更を受けた。

 今回、改良版のプジョー9X8に採用されたリバリーは、参戦3シーズン目に向け、プジョー・デザインとプジョー・スポールが協力して練り上げたものだという。

 2022年7月のモンツァ戦でデビューしたプジョー9X8には、当初マットグレーのカラーリングが採用されていた。

 プジョーは2023年6月のル・マン24時間レース100周年大会を前に、白をベースに多彩なカラーを散りばめたスペシャル・リバリーを発表。結局、このカラーリングはル・マン以降も継続して採用されており、ウイングレス車両最後のレースとなった2024年開幕戦カタール1812kmでも、このカラーリングで戦っている。

デビューレースとなった2022年モンツァ戦でのプジョー9X8
2023年ル・マン24時間から採用されたプジョー9X8のカラーリング

 デビューから約1年弱の周期で、新たなリバリーを採用しているプジョー9X8。“3代目”となる今回のカラーリングでは、「スピード、柔軟性、強さの象徴であるブランドの象徴的なライオンが、デザインの中心にある」とプジョーはリリースのなかで述べている。

「2022年の、プジョーの耐久レース復帰を記念したエレガントで控えめなデザインの後、ビジュアル・アーティストのデムスキーがプロデュースした2023年のカラーリングは、ル・マン24時間レースの100周年と、ル・マンにおけるプジョーのワン・ツー・スリーフィニッシュの双方を祝うためのものだった」とプジョーのブランドデザイン・ディレクター、マティアス・ホサンはプジョー9X8のデザインの変遷を説明する。

「今回は、さまざまなスケールで『ライオン・ヘッド』を展開するデザインを考え出した。このグラフィックデザインは『ライオンの群れ』を象徴しており、耐久レースの価値観を完璧に反映した集団的な感覚を伝えている。我々は、このチームスピリットとチームの才能の豊かさを強調したいと考えた。デザインは、ブラック、グレー、ホワイト、クリプトナイトなど、プジョー・スポールのカラーチャートから取得したさまざまなサイズとさまざまな色により構成されている」

 なお、このテーマは、プジョーのグラフィックデザインチームが開発したライフスタイル・マーチャンダイズ(アパレルアイテム等)にも、同様に展開されるという。

改良型プジョー9X8に施されたカラーリングデザインは、マーチャンダイズ(グッズ)にも展開される

 この新コンセプト、新カラーリングの9X8は、4月21日に決勝が行われるWEC第2戦イモラ6時間レースで、実戦デビューを飾る予定だ。

 プジョーのブランド最高経営責任者のリンダ・ジャクソンは「2023年は、チーム・プジョー・トタルエナジーズがWECにフルシーズン参戦する最初の年であり、困難な時期はあったものの、チームが形を整え、その決意と情熱を示したことで、関係者全員にとってやりがいのある経験となった」と述べている。

「2024年の目標は変わらず、レースで勝つことだ。今年の競争はさらに厳しくなることは承知しているが、我々のチームはブランドの価値観を完璧に反映した2024年バージョンのプジョー9X8を開発するために、非常に熱心に取り組んできた」

「我々は耐久レースの新時代に参加できることを誇りに思い、このスポーツに足跡を残したいと考えている」

プジョーが3月25日に発表した改良版ハイパーカー、『プジョー9X8』

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