沖縄セルラー(那覇市)は2023年4月、社員の心身の健康づくりを支援する「ウェルビーイング室」(室長・菅隆志社長)を設立した。保健師と看護師を常駐させ、多様な健康施策を展開する。
同室を窓口に、理学療法士と柔道整復師による肩こりや腰痛への施術、予防・改善のストレッチ指導の機会を提供しているほか、本社内に「ウェルビーイングルーム」も開設。アロマの香りが漂い、くつろげるソファと緑が印象的なインテリアで、気軽に立ち寄り相談できる空間を目指す。
取り組みの柱の一つが、健診での有所見率低減だ。同社では健診後の再検査も、オンライン含めた医療機関受診も業務時間内で受診可能。時間が捻出しやすい態勢を整え、同室が日々個別に働きかけている。
女性特有の課題についても、トイレへの生理用品設置に始まり、更年期を学ぶセミナー、男性管理職も参加して女性の心身の健康を学ぶセミナーを開催。ワークライフバランスを考える家事育児分担ワークショップも好評だった。上司に直接口頭で申し出なくてもオンライン申請で利用できる不妊治療休暇制度もある。
同室が社長直轄であることは働く人のモチベーションも高めている。社員の一人は「会社が自分の健康を応援してくれていると感じられる」と目を輝かせる。
兼城学副室長は「意識は急には変わらない。地道な活動の継続が大事。将来的にはグループ会社全体で取り組みたい」と話した。