大幅賃上げって大企業だけじゃん! 家計がピンチになるかもしれない「マイナス金利解除」を髙橋洋一氏らが解説

日本銀行(以下「日銀」)が「マイナス金利政策」の解除を決定したことに、髙橋洋一氏ら経済の専門家が「判断が早すぎる!」と激怒したのは『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』 (ABCテレビ)3月23日放送回。

日銀が解除を決めた理由は、「賃金と物価の好循環を確認したから」だが、専門家たちはこれを否定! しかも専門家たちいわく、この解除によって国民の生活は苦しくなる可能性があるという。

©ABCテレビ / Via abc-magazine.asahi.co.jp

そもそもマイナス金利政策とは、デフレ対策のために2016年から行われていた金融緩和政策の一種だ。

金融機関は、日銀に資金を預けると通常だと利息を受け取れるが、マイナス金利政策だと資金を預ける際に手数料を支払わなければならない。そうすると、金融機関は資金を日銀に預けなくなるので、世の中に積極的に資金が回って景気回復につながると政府は考えていた。

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そんなマイナス金利政策の解除を日銀の植田総裁が発表したのは、3月18日・19日のこと。17年ぶりに解除した理由は、「賃金と物価の好循環を確認したから」だ。

日銀のデータによると、大企業の正社員の賃金は5.28%上昇、2024年1月の消費者物価指数は前年同月と比べると2.0%上昇したという。

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植田総裁の判断に髙橋氏は、「賃金と物価の好循環を確認できているなら今の政策を変える必要はないでしょ」とコメント。

経済アナリストの馬渕磨理子も、「判断が早すぎる!」と前置きした上で、「植田総裁は中小企業の賃上げについてはまだ確信を持てていないとおっしゃっていた。にもかかわらずこの判断をしたというのはちょっと前のめり」と批判した。

また、京都大学大学院教授の藤井聡氏も「物価上昇の要因は好景気ではなくウクライナ問題」「輸入品が高くなったから物価が上がってきただけ」と指摘した。

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政策の解除の理由や、解除決定までの会合の流れ、植田総裁の“匂わせ発言”も含めて、経済の専門家たちは日銀に不信感を抱いている模様。

ほかにも専門家たちは、マイナス金利解除によって4月から国民への負担が増えることも懸念している。

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住宅ローンの支払いだけでなく賃貸も負担が増える可能性があり、中小企業の資金がピンチに陥り、3000品目以上が値上げするらしいのだ。

専門家の予想に、スタジオ一同が「マジか~!」「我々のお給料もドカンと上がればいいですけど……」と暗い表情になったのは言うまでもない。

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なお、マイナス金利政策について紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』 3月23日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。

ほかにも同放送回では、大統領選挙を控えているロシアの情勢や、日本の警察が警戒する新たな犯罪組織「トクリュウ」についても学べる。

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※本記事は朝日放送テレビ株式会社が運営する『ABCマガジン 』の記事を再構成して配信しています。

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