屋台承継の不許可を取り消し 福岡地裁、営業収入で生計認める

 屋台営業を引き継ぐための許可申請を不許可とした福岡市の処分は違法だとして、市内の男性が取り消しを求めた訴訟の判決で、福岡地裁は27日、処分を取り消した。林史高裁判長は、条例が条件とする「屋台の収入により生計を維持している屋台営業従事者」に該当すると認め「市の判断は誤ったもの」と指摘した。

 福岡の屋台は戦後に誕生し名物となったが、汚水たれ流しなどが問題化。市は地域との共生を目的に、経営のルールを定めた屋台基本条例を2013年に施行した。営業を引き継げるのは、従業員の収入で生活する人や親族に限っていた。

 市は取材に「主張が認められず残念」とコメントした。

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