奈良県立高校入試 「特色」「一般」再来年から一本化して実施

県立高校の入試について、奈良県教育委員会は27日、2026年に実施する試験から、現在の「特色選抜」と「一般選抜」を一本化した共通選抜とする方針を決定しました。

県立高校の入学試験は主に、専門学科を対象にした「特色選抜」と、普通科などの「一般選抜」の2回に分けて実施されています。新しい方針では、2つの試験を「一次選抜」として一本化したうえで、出願の際に第2希望の学校まで出願できると示されました。また「一次選抜」とは別に「特別選抜」を設け、小論文や実技、面接で選抜するとしています。会見した吉田教育長は、専門学科と普通科で試験を区別する現在の制度について、専門学科に生徒が集まりにくいと指摘したうえで新たな方針のメリットを強調しました。

吉田 県教育長

「普通科と専門学科といった区別をした入試から、一本化した入試(にすること)で、子どもたちに高校を選んでほしいということが第一の目的です」

また、県立高校の専門学科を中心に、いわゆる「定員割れ」が生じている現状について、私立高校の授業料無償化の影響は少なからずあったと述べ、県立高校の適正な定員についても検討する必要があるという認識を示しました。なお、県教育委員会は4月1日付で就任する新たな教育長について、県立教育研究所長や県立畝傍高校の校長を務めた大石健一さんを起用する人事を発表しました。任期は3年間です。

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