奈良のシカ 緩衝地区で駆除も視野に検討 仲川市長が方針に理解示す

国の天然記念物「奈良のシカ」をめぐり、25日の検討委員会で、緩衝地区では駆除も視野に入れ検討する方針が決まったことを受け、奈良市の仲川市長は27日、方針に理解を示しました。

国や県では「奈良のシカ」の生息区域を4つに分け、保護管理の指針を定めています。このうち、緩衝地区で深刻な農業被害を出したシカは奈良の鹿愛護会が生け捕りにして、奈良公園にある「鹿苑」の「特別柵」で死ぬまで収容されますが、過密な環境や栄養失調の問題が表面化しました。25日開かれた県の奈良のシカ保護管理計画検討委員会の会議では、農業被害を出しながらも生け捕りにしかできない緩衝地区について、今後、駆除も視野に入れ検討する方針が示されました。

これを受け、奈良市の仲川市長はー

仲川市長

「県の今回の議論・判断というのは決して間違いではないと思います。やはりちょっとエリアが広すぎるんじゃないかと思っています。奈良のシカという中心的な価値を現実的に表しているのはA地区。いってもB地区くらいまでの範囲かなと個人的には思っています。」

このように駆除という選択肢に理解を示した上で、保護と管理のバランスが大切だと述べました。

© 奈良テレビ放送株式会社