犬が散歩中に急に走り出すとなぜ危険? 犬が突然走るリスクを獣医師に聞いた

「もし、愛犬が散歩中に急に走り出したとしたら」こんなことを考えてみたことがありますか?

「うちのコは大丈夫だから」と思っていても「愛犬が突然走り出すかもしれない」ということも頭において、しっかりとリードを握って散歩をすることが万が一の備えとなります。

「犬が散歩中に急に走り出すリスク」について、いぬのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。

犬が散歩中に急に走り出す理由と心理

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんのなかには「愛犬が散歩中に急に走り出す」というお悩みのある方もいるようです。

リードを繋いでいても、突発的に犬が走り出すとリードが強く引っ張られて転びそうになるなど、特にパワーのある犬の場合はコントロールが難しくなってしまいますよね。

そもそも、犬が散歩中に急に走り出すのはなぜかというと、

  • 楽しい、嬉しいなどの興奮が高まったとき
  • ガマンしていたことやイライラしていたことがあった場合にそれを発散するため
  • 他の犬や野良猫、鳥などの興味のあるものを見つけてそれに向かって走り出してしまう
  • 車や他の犬などに恐怖を感じて逃げるため
  • エネルギー発散のため
  • 排便前後などにお尻に違和感がある

といった犬の心理が考えられます。

散歩中に突発的に走り出しやすい犬の傾向

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬の性格にもよりますが、散歩をしているときに突然走り出しやすい犬には、たとえば

  • 運動欲求の高い犬
  • 好奇心旺盛な犬
  • 興奮しやすい犬
  • 子犬、若い犬

などが挙げられます。

犬が散歩中に急に走り出すリスク

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬が散歩中に急に走りだすと以下のようなリスクがあります。

①他の人や犬との事故・トラブル

犬が走り出して首輪やリードが外れてしまうことで、交通事故であったり周囲の人や犬とのトラブルが起こる可能性もあります。また、犬が逃げたり迷子になるリスクもあります。

②飼い主と犬がケガをする

犬の突発的な走り出しによって、リードが強く張られることで愛犬の頸部に負荷がかかってしまったり、犬がケガをする可能性があります。また、犬の思わぬ引っ張りに飼い主も転倒やケガをする恐れがあります。

急に走り出す犬への対策

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

散歩中、愛犬に急に走り出す傾向がみられる場合は、しっかりとしたリードとハーネスなど、外れにくく体への負荷が分散されるものを使用するようにし、飼い主さんも軍手を使用するなどリードをしっかりと持てるように工夫をするとよいでしょう。

また、家を出るときや車から降ろすときなど、愛犬が急に走り出す可能性のある危険な場面では、特に慎重に愛犬の行動を制御できるように心がけましょう。

さらに運動欲求の高い犬の場合は、ストレスが溜まる前に散歩に出かけたり運動をさせるようにして、エネルギーを上手に発散させるようにするとよいでしょう。

犬が急に走り出す状況は、人にも犬にもリスクがあります。参考にしてくださいね。

(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・白山さとこ先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください

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