ゲーム「SAND LAND」水を用いたギミックが楽しめるフォレストランドの内容を体験!プロデューサーインタビューも

バンダイナムコエンターテインメントが2024年4月25日に発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S用ソフト「SAND LAND」。同作に収録されることが明らかになった、「フォレストランド」のメディア向け体験会が行われた。

過去2度にわたって行われてきたメディア体験会。そこでは原作でも描かれたサンドランドを舞台とした体験に留まっていたが、「SAND LAND」のさらなるストーリーを描くフォレストランドでの冒険が用意されていることが、先日行われた「SAND LAND Project発表会」にて明らかになった。

今回の体験会では、そのフォレストランドの導入にあたると思われる部分を先行体験。砂漠を舞台としたサンドランドとは異なるギミックを体験できた。また、本体験会と併せてプロデューサーの南敬洙氏に今回の体験内容を中心にインタビューすることができたので、こちらもチェックしてほしい。

なお、これまでのプレイで楽しめた内容については割愛するため、気になる方は以下の記事も参照いただければと思う。

■フォレストランドならではの水を用いたギミックを体験

今回のゲームプレイはベルゼブブたちがフォレストランドに乗り込むため、カルダモ地底湖遺跡に向かうところからスタート。ファストトラベルや、前回の試遊時にも登場したバイクを駆使しつつ目的地に向かうも、地底湖遺跡ということで水上を進む必要性が出てきた。ここで活躍するのが、空中に浮いて進むことができるホバーカーだ。

ホバーカーの操作で特徴的なのが、ホバリングができるという点。後述するダンジョンのギミックの攻略には欠かせない要素となっている。ちなみに、今回はPS5版の環境でプレイしていたのだが、メカの挙動に対してDualSense ワイヤレスコントローラーの振動機能やが作用していて、メカならではの重さを感じさせる感覚でプレイできるのは嬉しいところ。

遺跡に潜り込んでからは、地底ならではのやや暗い空間を探索することになるのだが、ホバーカーに備わっているライトで照らしたり、時にはメカから降りてベルゼブブ自身で移動したりと、いわゆるダンジョンとしての冒険が楽しめる作りになっている。各所には水位を変えるレバーも存在しており、どうすればホバーカーを駆使して移動できるかを考えるのはゲームのギミックとして楽しかった。加えて、シチュエーションに応じたミニゲーム的な遊びも用意されている。

そして、水中に潜むボス「クラーケン」とのバトルは歯ごたえ十分だ。先ほど紹介したホバーカーでのホバリングが攻略のカギとなるのだが、ホバリングはニトロの消費が激しく、すぐにオーバーヒートしてしまうリスクがあるため、必要な場面で活用するようにしておくのがポイント。実際、筆者は焦りすぎてホバリングをしすぎてしまい、オーバーヒート中に敵の攻撃を受けるというドツボにハマってしまった。なお、ニトロの量はカスタマイズによって増やすこともできるそうなので、実際のプレイではいろいろと試してみるといいだろう。

ゲーム「SAND LAND」は、砂漠での冒険を楽しめるという点で戦車やバイクでのアクションが楽しかったのだが、フォレストランドの登場により、水を活かしたギミックが入ってくることも確認できた。ゲームとしてのボリューム感にも期待できそうだ。

■フォレストランドではメカ対メカのアクションを楽しめる

「SAND LAND」プロデューサー 南敬洙氏

――フォレストランドはどのような経緯で生まれたのでしょうか?

南氏:これは発表会のときの鳥山明先生のコメントでも書かれていましたが、フォレストランドの設定というのはまずゲームから始まりました。「SAND LAND」の原作はゲームでもちろんカバーしているのですが、それ以外にも広がりを作りたいなと思っていて、原作だとダムを破壊した後に森が一部のコマとして見れるので、鳥山先生からもアイデアをいただいて、ここをフォレストランドというかたちで表現しています。

――フォレストランドをゲームとして描く上での注目ポイントをお聞かせ下さい。

南氏:サンドランドは砂漠ですので、熱波のうねりや砂埃が舞っているような表現は注意して作っていたのですが、それと対比になるようなかたちでフォレストランドは緑豊かな大陸で湖や沼があったりするので、サンドランドには見られないギミックや見た目の表現については意識して作っています。

――異なるギミックが用意されているということで、登場するメカについても差別化されているのでしょうか?

南氏:サンドランド、フォレストランドでしか使えないというメカはありませんが、例えば空中に浮いて移動するホバーカーは湖があるフォレストランドの方が扱いやすいですし、逆に広大な土地をバイクで疾走するのはサンドランドのマップのほうが体験できるかと思いますし、そうした違いはあります。

――フォレストランドで描かれる世界や物語は、どのぐらいのボリューム感になるのでしょうか?

南氏:サンドランドだけでも、十分に広大なフィールドやたくさんのサブクエストを用意してますし、ミニゲームのレースがあったり、ハウジングだったり、十分楽しめる要素としては担保できてるかなと思っています。

さらにそこに追加するかたちで、フォレストランドも同じようにサブクエストやミニゲームがあったりするので、プレイヤーのみなさんがお腹いっぱいになるぐらいのコンテンツはしっかり用意できているかなと思います。

――フォレストランドはいわゆる生態系なども変わってくるとは思いますが、道中に出てくる敵についても結構違いがあるのでしょうか?

南氏:フォレストランド編ではフォレストランド軍がサンドランドに攻めてきて、ベルゼブブたちはそれに立ち向かうためにフォレストランドに乗り込んでいきます。フォレストランド軍は軍事力が高く、メカに乗って攻撃するタイプの敵が多くなってきますので、メカ対メカのアクションがより多く楽しめると思います。

――フォレストランド編で描かれるストーリーラインというのは、アニメ「SAND LAND: THE SERIES」での「天使の勇者編」と基本的に近いものになるんでしょうか?

南氏:近いストーリーラインで作ってはいますが、違う点としてはゲームは登場するメカの種類が多くなっています。ジャンプメカ、ダートバギー、バトルアーマーなどがあって一部はアニメでも出てくるのですが、ゲームでは自分で操作してのメカのアクションを体験できるのがポイントです。

――フォレストランド編を中心に新たに登場するキャラクターの特徴についてお聞かせいただけますでしょうか?

南氏:まず、アンという女性のキャラクターが登場します。ゲームではメカのカスタマイズが特徴のひとつですので、アンは序盤からメカニックとして関わってくることになります。ベルゼブブ、ラオ、シーフの3人とはまた違った、冒険に華を添えるようなキャラクターになっています。

また、発表会の時にも紹介している天使のムニエルは敵なのか味方なのかまだわからない状況ですが、アニメを見ていただくとその一端が分かるかなというところがあります。天使のムニエルと悪魔のベルゼブブの関係性がどうなっているのかといった、キャラクターの掛け合いも見ていただけると嬉しいです。

あと、原作や映画だとアレ将軍のその後の話というのは描かれていないのですが、ゲームではフォレストランドにも登場してくるキーパーソンになっています。さらに、スイマーズも登場してくるので、原作でおなじみのキャラクターがフォレストランドとどのように関わってくるのかにも期待していただきたいです。

――いよいよ発売が近い中で改めてゲームのアピールポイントをお伺いできますでしょうか。

南氏:まずシナリオですが、魔物と人間が共存する世界で、ベルゼブブとラオの2人の関係性が少しずつ溶け合うというのがストーリーとしての見どころかなと思っています。また、作中に登場するメカを駆使するという点でユーザーさんには、どこかできっと見たことがある鳥山先生らしいメカというのを自分の手で操作できるという点も魅力です。

「SAND LAND」をまだ知らない方向けにも、広大なマップを自分なりにカスタマイズしたメカで探索・冒険ができる新作のアクションRPGとして触ってもらい、「SAND LAND」を好きになってもらいたい、というのが作り手として届けたいことですね。

――先日鳥山先生の訃報もあった中、この先も「SAND LAND Project」の展開は広がっていきますが、ゲームとして関わる中での今後の抱負をお聞かせください。

南氏:「SAND LAND」のゲームストーリーというのは全部鳥山先生に総監修いただいていて、モデルの方もゲームのプレイを実際に見ていただいて、集英社様の監修の下、しっかりとチェックをしていただいております。そういった意味で、十分に“鳥山先生らしさ”を、作品世界も含めて全て堪能できるようになっていると思います。

無料体験版も配信していますので、まずは手に取っていただけたら「SAND LAND」の良さというのが十分伝わると確信しています。

――ありがとうございました。

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