全24か国が出揃ったEURO2024の優勝候補は!? ブックメーカーはイングランドを筆頭に挙げる! 専門メディアは注目選手の「ベスト11」を選定

6月14日から7月14日まで、ドイツの10都市で開催されるEURO2024。グループステージの組み合わせ抽選会が実施された昨年12月2日の時点ではプレーオフの3枠が空いたままだったが、3月26日にジョージア、ウクライナ、ポーランドがプレーオフ決勝を勝ち抜いたことで、ついに出場24か国が出揃った。グループステージの組み合わせは以下の通り。

A:ドイツ、スコットランド、ハンガリー、スイス
B:スペイン、クロアチア、イタリア、アルバニア
C:スロベニア、デンマーク、セルビア、イングランド
D:オランダ、フランス、ポーランド、オーストリア
E:ウクライナ、スロバキア、ベルギー、ルーマニア
F:ポルトガル、チェコ、ジョージア、トルコ

グループステージから興味深いカードが幾つも実現することになったが、やはり最も人々の関心を集めるのは、この熾烈なリーグを勝ち抜き、決勝トーナメントの頂点に立つのはどの国か? ということだろう。各ブックメーカーはすでに優勝国予想のオッズを発表しているが、そのひとつであるスポーツベッティングの大手「bwin」も同様で、運営するニュースサイトで優勝候補たちについての展望も行なっている。
一番人気に挙げられたのはイングランド。グループステージの組み合わせ決定を受け、突破の可能性が高いと見られることでオッズが引き下げられたサッカーの母国について、同サイトは「大会に向けてより良い流れに乗る必要があるものの、ハリー・ケインやブカヨ・サカといったキーマンが復帰し、戦力が揃ったチームであれば、イングランドは優勝できるはずだ」と、初優勝への期待を寄せた。

これに続くのはフランスで、「昨年(11月)、24歳の若さでプロ通算300ゴールという偉業を達成したキリアン・エムバペを中心としたエキサイティングなメンバーで構成されたチームは、対戦する全ての相手にとって、間違いなく打ち負かすのが難しいチームだろう」との賛辞が贈られている。

3番人気は、これまで非常に厳しい状況が続いた開催国ドイツ。今月の代表ウィークではフランスに2-0、オランダに2-1と連勝を飾ったことで、同サイトは「状況が好転する可能性を示唆している」として、「開催国としての地位のおかげで、高い人気を誇っているものの、彼らよりも調子の良いチームは他に多くある」と、疑いの目を向けたままだ。 スペインは4番人気。「適切な時期に調子を上げているようだ。ルイス・デ・ラ・フエンテ監督のチームには、ニコ・ウィリアムスやラミネ・ヤマルのようなエキサイティングなタレントが加わり、若さと経験が上手く融合しているように見える。一方で、影響力のあるバルセロナのガビが昨年11月に前十字靱帯を断裂し、本大会を欠場する可能性が非常に高い」と、ポジティブな点とネガティブな点の両方が挙げられている。

これに続くのはポルトガルで、予選を無傷の10連勝で突破した2016年大会の王者については、「タレント豊富なベルギー代表でタイトル獲得がならなかったロベルト・マルティネス監督の能力に疑問は残るものの、クリスチアーノ・ロナウドをはじめ、ブルーノ・フェルナンデス、ベルナルド・シウバ、ジョアン・パリーニャ、ルベン・ディアスといった、所属クラブで重要な歯車として勢いを維持している戦力は、ポルトガルがドイツで再び優勝できると信じるに足るものである」と綴られた。

6番目はベルギー。エデン・アザールら一時代を築いたスターが去り、チームとしてのピークが過ぎたといわれる一方で、ストライカーのロメル・ルカクが好調な「赤い悪魔」は、「例年ほどの戦力を有していないかもしれないが、それでもワールドクラスの才能が集っており、ドイツで戦う上での希望に溢れている」と、比較的ポジティブな展望が示されている。このベルギーと、前回大会の王者ながらワールドカップでは2大会連続で予選敗退を喫するなど「EURO2020以降は安定感を欠いている」イタリア、ロナルド・クーマン監督の下で印象的な予選を終えたオランダが同オッズで並んだ。
また、大会ではチームだけでなく、選手個々の活躍にも期待が寄せられるが、英国のサッカー専門サイト『Planet Football』は「EURO2024で見るのが待ち切れないワールドクラスのスーパースター」を「ベスト11」という形で、以下の通りに選定した。

GK:ヤン・オブラク(スロベニア)
RB:ジョアン・カンセロ(ポルトガル)
CB:アレッサンドロ・バストーニ(イタリア)
CB:フィルジル・ファン・ダイク(オランダ)
LB:アンドリュー・ロバートソン(スコットランド)
DM:ロドリ(スペイン)
CM:ケビン・デ・ブライネ(ベルギー)
CM:ルカ・モドリッチ(クロアチア)
RW:ジャマル・ムシアラ(ドイツ)
CF:ハリー・ケイン(イングランド)
LW:キリアン・エムバペ(フランス)

さらに同メディアは、「ベンチメンバー」として、GKマルティン・ドゥブラフカ(スロバキア)、DFダビド・アラバ(オーストリア)、DFラドゥ・ドラグシン(ルーマニア)、DFヴラディミール・ツォウファル(チェコ)、MFグラニト・ジャカ(スイス)、MFドミニク・ソボスライ(ハンガリー)、MFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(セルビア)、MFアルダ・ギュレル(トルコ)、FWアルマンド・ブロヤ(アルバニア)、FWラスムス・ホイルンド(デンマーク)の名を挙げている。

構成●THE DIGEST編集部

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