男子テニスのダブルスで37歳グラノラーズが通算500勝をマーク!「とても良いチームメイトに恵まれ、良い関係を築いてきた」<SMASH>

スペインのマルセル・グラノラーズ(ダブルス世界9位)が、開催中の「マイアミ・オープン」(3月20日~31日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)で、ダブルスのツアー通算500勝を達成した。オラシオ・ゼバリョス(アルゼンチン/同8位)と組み、2回戦でマルセロ・アレバロ(エルサルバドル/同21位)とマテ・パビッチ(クロアチア/同33位)を7-5、6-3で下した。

37歳のグラノラーズは、シングルスでも活躍してきたプレーヤーだ。2011年にATP500のバレンシア大会で優勝するなどツアー通算4タイトルを獲得し、2012年にはキャリアハイの世界19位をマーク。やがて年齢を重ね、キャリア当初から並行してプレーしてきたダブルスに重心を移すと、2020年からはダブルスに専念している。

そのダブルスでは、2007年に同胞ニコラス・アルマグロとのチームで出場したブラジルのコスタ・ド・サウイペ大会1回戦で挙げた勝利が500勝への第一歩となった。

ATP公式サイトにグラノラーズのコメントが紹介されている。

「とても良いチームメイトに恵まれ、良い関係を築いてきた。それはコート上ではとても重要なことだ。(トミー・)ロブレド、フェリ(フェリシアーノ・ロペス)、アルマグロといった選手たちが、僕がまだ駆け出しの頃、大きな大会で一緒にプレーする機会を与えてくれたことに感謝している。そして、マルク(・ロペス)とは素晴らしい結果を残すことができた。友人と一緒にプレーすることは特別なことなんだ」

彼のダブルス・キャリアの特徴のひとつは、さまざまな選手と結果を残してきたことだ。
2009年にコスタ・ド・サウイペ大会をロブレドとともに制覇して以来、グラノラーズはツアー25勝を7カ国・12人のパートナーと獲得してきた。最多の8勝を挙げたのはアルゼンチンのオラシオ・セバリョスで、スペインのマルク・ロペスとは4回優勝。2016年の「ジャパン・オープン」は、ポーランドのマルシン・マトコウスキーと制した。タイプの異なるチームメイトに順応し、互いの特長を引き出す能力に長けているのだろう。

2012年にツアーファイナルズを獲ったロペスとのデュオを経て、現在の相棒はセバリョスだ。2019年のモントリオールを皮切りに、2人は5つのマスターズを制覇。セバリョスは「この経験は素晴らしいもので、それは結果にも表れている。5年にわたって高いレベルを維持してきた」と語っている。昨季は不調の時期もあったが、低いグレードの大会に積極的に出場することで乗り越えてきたという。

すでにデビスカップを獲得し、このほど通算500勝を達成した37歳にとって、グランドスラム初優勝は大きな目標となる。ロペスと2回(2014年の全仏と全米)、セバリョスと3回(2019年の全米、2021年と2023年のウインブルドン)挑んでは跳ね返された舞台へ、グラノラーズの挑戦は続くはずだ。

構成●スマッシュ編集部

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