「水道管の劣化問題」笠岡市がAIによる診断技術を導入 水道管を調べなくても「リスクを見える化」【岡山】

全国で水道管の劣化が問題となる中、笠岡市がAIによる診断技術を導入しました。ビッグデータを活用し、実際に水道管を調べなくても診断が可能だといいます。

笠岡市役所で水道管の更新に向けた発表会が開かれ、AIによる診断の結果が紹介されました。全国の自治体などから集めた7万6000キロに及ぶ水道管や漏水などのデータを学習したAIに、笠岡市の水道管約500キロの情報を入力し分析したものです。

(AI診断を実施したFracta Japan 井原正晶社長代行)
「土壌の成分であったり、そういったものをかけ合わせてAIに計算させてですね今、『土の中に埋まっているものが、どれくらいのリスクがあるのか』というのを見える化していくというものになります」

AI診断は、実際に水道管を調べなくても、土壌や設置時期などから劣化の可能性が高い部分を自動で判断するといい、診断の結果、笠岡市の水道管はほとんどが、5年以内の漏水確率が1%未満となる健全性の高いものでした。

(笠岡市上下水道部 河田博之部長)
「長寿命化が期待できる、あるいはちょっとここは危ないんじゃないかな、という所も若干ございますので、そういった所を中心に調査をして、更新計画に盛り込んでいきたいというふうに考えております」

笠岡市では、AI技術の導入によって削減されたコストを市民に還元していきたいとしています。

© RSK山陽放送株式会社