【中国】BYD、23年は純益・売上高ともに過去最高[車両]

「新エネルギー車(NEV)」大手で、電池製造や携帯電話の組み立てなども手がける比亜迪(広東省深セン市、BYD)が27日発表した2023年12月期本決算は、純利益が前年比80.7%増の300億4,081万元(約6,300億円)、売上高が42.0%増の6,023億1,535万元だった。純利益、売上高ともに過去最高を更新した。新車販売が300万台を超えて過去最多を更新し、好業績を呼び込んだ。

新車販売台数は6割増の約302万台で、中国市場の企業単体として1位だった。王伝福董事長が23年3月に打ち出した「年末までに中国第一の大型自動車メーカーになる」との目標を実現した。

乗用車の販売台数は6割増の約301万台で、うち電気自動車(EV)は7割増の約157万台、プラグインハイブリッド車(PHV)が5割増の約144万台。このうち、EVの第4四半期(10~12月)の販売台数(約53万台)は米EV大手テスラ(約48万台、引き渡しベース)を上回り、世界1位となった。

23年の年間販売はテスラ(約181万台)に次ぐ世界2位。今年はテスラを超えて世界1位になるとの予測もある。

部門別の売上高は、自動車部門が48.9%増の4,834億5,331万元、携帯電話部門が20.0%増の1,185億7,691万元だった。自動車部門の粗利益率は2.6ポイント上昇し、23.0%となった。

地域別の売上高は中華圏が32.9%増、海外が75.2%増だった。完成車輸出の拡大を背景に海外での売り上げが強く伸びた。

23年に研究開発(R&D)に投入した資金は97.4%増の399億1,774万元だった。R&Dに従事する人員は47.6%増の10万2,844人となった。初めて10万人を超えたとみられる。

BYDは23年に政府から得た補助金として21億8,738万元を計上した。前年から27.9%増えた。

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