【カンボジア】地雷撤去、東部クラチエ州で完了[社会]

カンボジア東部クラチエ州で、全ての地雷の撤去が完了した。クメール・タイムズ(電子版)が伝えた。

同州では2003年に地雷の除去作業を開始。133平方キロメートルの地雷原から5万7,351個の地雷や戦争残存物(ERW)が除去された。

作業の完了を記念して26日に開催された式典には、カンボジア地雷対策庁(CMAA)のリー・タック筆頭副長官らが出席。リー・タック氏は、1992年から23年までに、全国の3,024平方キロメートルで400万個超の地雷や戦争残存物が除去されたと説明した。除去作業が完了した土地は、76%が農業、19%が住宅建設、5%がインフラ整備に利用されているという。

政府は、25年までに全国で全ての地雷を撤去する目標を掲げている。撤去はこれまでに、首都プノンペンと、クラチエ州を含む14州で完了。今後は中部コンポントム州など、残る10州の1,854平方キロメートルで作業を続ける。

地雷対策庁によると、地雷や戦争残存物の爆発事故による死傷者は96年が4,320人。23年には32人まで減少した。

© 株式会社NNA