里子の10代男の子の"顔やおなか蹴りケガ"…逮捕された38歳の自称自営業の男「食事に関しウソついたことに腹が立った」―札幌市から認定受け施設運営 ほかの子どもも保護 日常的な虐待は?

送検される池田容疑者(3月27日)

10代前半の男の子を蹴りケガをさせたとして里親の男が逮捕された事件で、男は里子を受け入れる施設を約2年運営していて、共に生活する中で暴行していたことが分かりました。傷害の疑いで逮捕された札幌市南区の自称自営業、池田龍容疑者(38)は3月24日午後6時ごろ、自宅で自身が里親として育てる10代前半の男の子を何度も蹴る暴行を加えケガをさせた疑いが持たれています。男の子は脚のほか、顔面や腹部を複数回蹴られていて、右脚に軽いケガを負っているほか、体の数か所に傷が確認されています。翌25日に児童相談所から「児童が里親から暴力を振るわれたようだ」と警察に通報が寄せられ、事件が発覚しました。27日、身柄を検察庁に送られました。札幌市などによると、池田容疑者は自宅で、家庭で生活ができなくなった子どもを経験のある養育者が家族に迎え入れて育てる「ファミリーホーム」を、2022年4月から運営していたことが分かりました。ファミリーホーム開設には、児童養護施設での養育経験があることなどが条件ですが、池田容疑者も要件を満たし、札幌市からの承認を受けて運営していました。ケガをした男の子は、池田容疑者が運営する「ファミリーホーム」に住む里子。施設での生活中に暴行を受けたとみられます。ファミリーホームには男の子のほかにも数人、子どもが生活していましたが、これまでに目立ったケガや暴行を受けた痕は確認されていません。現在は安全な場所で保護されています。関係者によると、池田容疑者は「男の子が食事に関してウソをついたことに腹が立った」と話しています。札幌市は「里親と子どもたちが不適切な関係になったことは残念。再発防止に向けて指導などを徹底していきたい」としています。警察は、池田容疑者による子どもたちへの日常的な虐待行為がなかったかどうかを調べています。

© 北海道文化放送株式会社