トーエネック/滝本嗣久次期社長が会見、現場感覚を生かす

トーエネックの新社長に4月1日付で就任する滝本嗣久代表取締役兼副社長執行役員が27日に名古屋市内で会見した。同社初の生え抜きの社長就任で「現場感覚を忘れず、38年間の経験を生かし会社の成長につなげたい」と抱負を語った。
滝本次期社長は1986年に東海電気工事(現トーエネック)に入社。技術者として長く現場に携わった。「現場感覚を経営に生かさなければ私が社長に就任する意味がない。第一線で頑張っている社員の期待に応えたい」と強調。バックオフィスの苦労も理解しており「会社全体が目標に一丸となれるようにしたい」と話した。
現在の受注環境については「民間の企業収益は好調。配電線工事も設備更新が堅調に推移すると予想する。こうした建設需要を取り込んで成長環境を整えたい」と意欲を見せた。4月にスタートする時間外労働の上限規制対応は「デジタル化、DX推進、改善活動で業務を効率化する。失敗を恐れず取り組みたい」とした。能登半島地震の復旧支援は「インフラ整備に携わる企業として全員が使命感を持って対応した」と振り返った。
会長に就く藤田祐三社長は「今後は滝本新社長と二人三脚でかじ取りを行う。新社長には経営戦略の策定や業務執行の統括をお願いし、私は対外的な活動を担う。これまでの経験やつながりを存分に生かしたい」と話した。

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