選抜高校野球大会 逆転信じて大声援 アルプス席応援団

逆転勝利を信じて大声援を送り続けた常総学院の応援団=甲子園

選抜高校野球大会2回戦で前回準優勝の報徳学園(兵庫)と対戦した常総学院(茨城)。甲子園の三塁側アルプス席では、生徒や保護者らの応援団がえんじ色のメガホンを手に、熱い声援を送った。惜しくも敗れ、9年ぶりの8強入りはならなかったが、応援団からは「よく頑張った」「お疲れさま」とナインの健闘をたたえる声が上がった。

チアリーディング部の小林来妃(くみ)部長(3年)は「甲子園で踊れるのは野球部が初戦に勝ってくれたおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔。雨天順延やチアリーディングの全国大会のため、部員が全員そろったのはこの日が初めてだったが、スタンドでは満面の笑みと華やかなダンスで選手たちを鼓舞した。

この日は中盤までに5点を先行される苦しい試合となり、終盤に1点を返したものの逆転はならなかった。

若林佑真主将(3年)の父、真吾さん(47)は試合後、「お疲れさまと伝えたい。もう一度戻って来られるように、また頑張って」とエール。吹奏楽部員とともに鍵盤ハーモニカを演奏した常総学院教員の椎名香さん(53)は「よく頑張ってくれた。いい経験になったと思う」と選手たちをねぎらった。

■土浦PV ファン拍手「いい試合」 茨城

茨城県土浦市川口のジェイコムスタジアム土浦(市川口運動公園野球場)では27日、パブリックビューイング(PV)が開かれ、地元ファンが8強進出を懸けて試合に臨んだ常総学院に大きな声援を送った。

観戦者たちは、ナインの雄姿を見守りながらメガホンを手に「頑張れ」と声を上げた。試合は報徳学園に先制され、その後も点差を広げられる苦しい展開。それでも、メガホンをたたいたり、拍手を送ったりして健闘を後押しした。

観戦した小学5年、信夫(しのぶ)蒼太君(11)は「いい試合をしてくれたと思う。諦めず頑張っていて格好良かった」と話した。

安藤真理子市長は「最後まで諦めない姿は、地元土浦に勇気と感動を与えてくれた」とのコメントを発表した。

メガホンを手に常総学院を応援するパブリックビューイングの観戦者=土浦市川口

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