私は年金をできるだけ多くもらいたいです。老齢厚生年金の繰下げ受給をする人って、年金受給者の何割ぐらいいるんでしょうか?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、最新の老齢厚生年金を繰下げ受給する人の割合について、専門家が解説します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。 今回は、最新の老齢厚生年金を繰下げ受給する人の割合についてです。

Q:老齢厚生年金の繰下げ受給を選択する人はどのくらいいるの?

「私は年金をできるだけ多くもらいたいです。老齢厚生年金の繰下げ受給をする人って、年金受給者の何割ぐらいいるんでしょうか?」(匿名希望)

A:令和4年度の時点で1.3%という調査結果です

厚生労働省『令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、老齢厚生年金の受給権者(※)のうち繰下げしている割合は、令和4年度の時点で1.3%です。 ※60代前半でもらえる特別支給の老齢厚生年金は繰下げできないため、この調査の「老齢厚生年金の受給権者の総数」に「特別支給の老齢厚生年金の受給権者」は含まれていません。 参考までに、過去の繰下げ受給率は、平成30年度が0.7%、令和元年度が0.8%、令和2年度が1.0%、令和3年度が1.2%です。また、令和4年度に繰上げ受給をする人は0.7%です。したがって繰下げ受給を選択する人の数は、繰上げ受給をする人に比べておよそ2倍くらい多いとなっています。 なお、繰下げ・繰上げ受給を申請すると、取り消しができませんので、慎重に検討することをおすすめいたします。 監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー) 都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。 (文:All About 編集部)

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