プロ野球12球団の歴代最多開幕投手 現役では巨人・菅野智之が8回、楽天・則本昂大が7回でトップ

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NPB史上最多は金田正一と鈴木啓示の14回

3月29日にプロ野球の2024年シーズンがいよいよ始まる。ヤクルトとオリックスを除く10球団はすでに開幕投手を発表。残りの2球団もヤクルトはサイスニード、オリックスは宮城大弥が大役を務めることが濃厚で、予告先発が発表されるのを待つだけという状況となっている。ここでは、そんな開幕投手を最も多く務めた投手は誰なのか、球団ごとに振り返っていきたい。

球団初の2年連続日本一を目指す阪神では、通算320勝の小山正明、シーズン401奪三振の日本記録を持つ江夏豊に加え、ランディー・メッセンジャーの3人が6回で最多。メッセンジャーは2015年から2019年まで球団では最長となる5年連続で大役を務めた。

広島では北別府学の9回が最多。1982年から1984年、1986年から1989年、1993年から1994年に開幕投手を務めた。DeNAでは球団唯一の200勝投手である平松政次でこちらも9回。現在監督の三浦大輔も歴代2位の7回大役を担った。

巨人で最も多いのは、現役の菅野智之で8回。上原浩治(7回)、堀内恒夫(6回)、江川卓(4回)、斎藤雅樹(6回)といった歴代のエースを抑えて堂々のトップ。今季も開幕ローテーションに入り、先発陣を支える。

ヤクルトでは、プロ野球史上唯一の400勝投手である金田正一の10回が最多。1965年に巨人へ移籍後も4回務めており、通算14回は鈴木啓示(近鉄)と並びNPB史上最多だ。中日は、川上憲伸の7回。球団歴代最多の通算219勝を誇る山本昌、「闘将」星野仙一はともに4回だった。

山田久志は日本記録となる12年連続

続いてパ・リーグ。4連覇を目指すオリックスでは、サブマリンとして最多の通算284勝を挙げた山田久志の12回だ。75年から86年まで日本記録となる12年連続で開幕投手を務め、5年連続開幕戦勝利投手となっている。

ロッテでは、「マサカリ投法」の村田兆治が8年連続を含む13回務めたのが最多。金田と鈴木の14回に次ぐ史上3位だ。ソフトバンクで最も多く開幕投手を託されたのは山内新一で6回。現役ではチーム最年長、和田毅の4回が最多となっている。

球団創設20周年を迎える楽天は、現役の則本昂大の7回が最多だ。歴史が浅いこともあり、これまでに開幕投手を務めたのは計7人。球団初の開幕投手を務めた岩隈久志が6回、日米通算200勝まであと3勝に迫る田中将大は2回のみだった。

西武では通算251勝をマークした東尾修の10回が最多。日米通算170勝の松坂大輔は2000年から2005年まで6年連続で務めて海を渡った。日本ハムは「トレンディエース」と呼ばれた西崎幸広の8回。2007年から5年連続で大役を担ったダルビッシュ有(現パドレス)は5回、大谷翔平(現ドジャース)は2015年と2016年の2回のみとなっている。

2024年に初めて開幕投手を務めるのは6人、サイスニードと宮城を含めると8人となる。彼らは今後、毎年開幕投手を託されるような球団のエースへと成長することが期待される。今回紹介した偉大な先輩たちの記録を超える日を楽しみに待ちたい。



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