働いた分だけ収入を得られるフリーランスや副業だからこそ、短時間でどれほど仕事をこなせるかが重要です。多数のWebサイト制作を手掛けてきた起業家の土岐あい氏は、「仕事の処理能力を高めるために、身に付けたい4つのスキルがある」と言います。土岐氏の著書『SNSサポート副業』(大和出版)より、詳しく見ていきましょう。
収入アップに欠かせないのは「時間単価」を上げること
副業やフリーランスとして働く際、時間の価値が非常に大きくなることに気づきます。会社員や公務員の場合、定められた時間を働けば給料をもらえますが、フリーランスは働いた分だけが収入になります。
たとえばサムネイルをつくる仕事が4,000円の発注額だったとしましょう。制作に2時間かかると時給2,000円となり、30分でできる人は時給8,000円の人材ということになります。
つまり「短時間でできる人」が時間単価が高い人ということになります。
ではどうしたら時間単価が高い人になれるのでしょうか。時間単価が高い人の働き方についてお伝えします。後に行けば行くほど時間単価が高い人材と言えますので、ステップアップを考える人は、ぜひ頭に入れながら読み進めてくださいね。
「時間単価」が高い4つのタイプ
時間単価が高い人は以下の4つの要素がある人です。
(1)効率の良い人
(2)売上を生み出せる人
(3)人に指示を与えられる人
(4)仕事自体を生み出せる人
(1)効率の良い人
効率の良い人とは短時間で仕事を理解し、取り組み、納品できる人です。たとえば、「この商品のランディングページをつくってください」という依頼において、下記のようなタスクが考えられます。
・アップするサーバーの契約や確認
・ドメインの設定
・ヘッダー画像の作成
・文章の作成
・ページデザインの作成
・コーディング(デザインをHTMLという言語を使って作成し直すこと)
・フォームの作成
・決済関連の紐付け
・キャンセルポリシーの設定
・特商法ページの作成
・返信メール等の設定
・事務局対応
・決済管理
これらの作業のうち、自分はどこを担当するのかが即時に理解できて、できるだけ多くのパーツを担当可能な人の方が、発注側からしてみれば指示工数が少なくてすみますので、効率が良い人材となります。
文章や画像や返信メールの文なども1つひとつ指示を出すと非常に工数がかかります。ある程度自主的に作成できる人材は、手間がかからずありがたい存在と言えます。この人にお願いしたら全部やってくれるので、発注側はまた次もお願いしようと考えます。
SNSサポート副業業界は、できる人ならばできる人ほど時間単価が上がっていきます。できる範囲が広がり、受けられる範囲が大きくなればなるほど収入も上がっていくようになっています。パーツだけの仕事をする人やすべての指示を細かく受けないと仕事ができない人は、残念ながら末端の仕事になりますので、収入も上がりにくいです。
自主的に動ければ動けるほどどんどん評価されて収入が上がるというのは、会社員的な働き方とは真逆なところだと思いますので、SNSサポート副業をしたい人、もしくはフリーランスになりたい人は、ぜひインストールしてくださいね。
さらに「時間単価が高い人材」に必須のスキルとは?
(2)売上を生み出せる人
売上をつくる能力は、特にマーケティングやセールスの分野で非常に価値があります。たとえば、セールスページやメールマーケティングのライティングスキルを持つ人は、クライアントの売上を向上させることができ、これが直接的に自身の収入増加につながります。
売上を上げるためには、市場のトレンドを理解し、ターゲットのニーズと期待を把握し、効果的なコピーやデザインを作成する能力が求められます。
また、売上を上げることで、成果報酬ベースの契約ではさらに収入を増やすことが可能になり、これが自身の時間単価をさらに向上させる要因となります。
さらに実際に顧客から成約を獲得することのできる営業スタッフも高収入につながりやすいです。フルコミッション(成果報酬型)の営業の仕事では、契約が取れれば取れるほど収入が上がります。
(3)人に指示を与えられる人
他人に指示を出せる立場になることは、リーダーシップ能力とコミュニケーション能力の両方が求められます。この立場にある人は、プロジェクトの全体像を把握し、チームメンバーに明確かつ効果的に指示を出す能力が求められます。
さらに、指示を出すだけでなく、プロジェクトの品質を保つためのクオリティチェックも必要とされます。
この役割を効果的に果たすには、基本的なライティングやデザインのスキル、そしてチームと効果的にコミュニケートする能力が必要です。経験と知識を積むことで、指示を出す立場になり、時間単価を向上させることが可能になります。
人に指示を与える立場になるには、まずパーツとしてのポジションを経験してから、ステップアップするケースが多いです。この立場の人はディレクターという呼称で呼ばれます。
(4)仕事自体を生み出せる人
新しい仕事を生み出せる人は、市場のニーズを理解し、新しいプロジェクトやサービスを設計し、実行する能力を持っています。
この立場にある人は、新しいチャンスを見つけ、人材を管理し、必要なリソースを配分し、リターンを最大化する責任を持っています。プロジェクトが不発に終われば人を使った分だけコストを支払うことになるので、負債を抱えることもありますし、売上が上がってもコストと見合わずに利益にならないというケースもあります。
この立場になるためには、市場分析、プロジェクトマネジメント、人材管理などの幅広いスキルが求められます。そして、リスクを管理し、プロジェクトを成功に導く戦略を練る能力も重要であり、プロデューサーという呼称で呼ばれます。
ディレクターやプロデューサーになるには、末端の仕事から始まり、人を使う立場になってから分岐していきます。まずは末端の仕事で効率の良い人材になるところから目指していきましょう。
土岐 あい
チームビジネスプロデューサー