みえ半導体ネットワークが新年度計画 先進地域、岩手、大分県と連携

27日、津市内のホテルで開いた総会

 【三重】三重県の半導体産業を強化する産学官連携機関「みえ半導体ネットワーク」(会長=一見勝之三重県知事)は27日、同産業先進地域の岩手、大分県の機関と連携するなどの2024年度計画を発表した。両県と連携して同産業の集積、高度化を目指す。

 同日、津市内のホテルで開いた総会で両県の産学官連携機関と協力する考えを示した。

 企業が主体となって活動する両県機関と歩調を合わせるため、同ネットワークの設置要綱を改正し、副会長にキオクシア四日市工場長を加えることを決めた。副会長は三重大学学長と2人体制になる。

 また、24年度は前年度に引き続き最重要課題の人材育成に注力する。大学・高専生対象の工場見学やインターンシップを継続・強化するとともに、小中高生向けに半導体産業への関心を高める啓発活動を展開する。人材確保など半導体関連企業の操業に関わる課題に対処する「操業支援部会」も新設する。

 同ネットワークは昨年3月に発足し、半導体関連企業や県、四日市市、桑名市、三重大学、県内3高専が加盟する。2年目の24年度に向けて、ジャパンマテリアルの田中久男社長は「半導体を憧れの産業にしたい」と述べ、一見会長は「半導体産業をさらに拡大させる」と決意を見せた。

© 株式会社中部経済新聞社