長崎中央郵便局、尾上町へ移転 2028年度 現在地は道路拡幅

2028年度に尾上町へ移転予定の長崎中央郵便局。右側が拡幅される市道で、国道202号に通じている=長崎市恵美須町

 長崎市の市道拡幅事業に伴い、長崎中央郵便局が現在の恵美須町から、JR長崎駅に近い尾上町の一画へ移転することが27日、分かった。新局舎は2026年度に着工し、28年度に移転が完了する見込み。市は今年8月ごろ、日本郵便(東京)との間に用地買収や移転補償などに関する契約を結ぶ。
 拡幅されるのは、郵便局前と国道202号(旭大橋東口交差点)を結ぶ市道。桜町方面と旭大橋方面の行き来に便利だが、朝夕を中心に渋滞が発生し、歩道も狭い。市は改善のため、都市計画道路「大黒町恵美須町線」(延長110メートル)として32年度までの整備を目指す。道路幅は2倍超となる26メートルに広げ、現在の片側1車線から片側2~3車線に増やす。総事業費は59億6900万円。
 市は事業用地の取得を順次進めており、22年には国道沿いにあったパチンコ店の経営企業と用地買収などを契約。郵便局とは移転先を調整していたが、今回、契約の方向性が固まった。残る1カ所は買収が済んでおらず、地権者と移転先などの協議を続けている。
 郵便局の移転先は、西九州新幹線とJR長崎線の高架線路に挟まれた約3300平方メートル。市の「長崎駅周辺土地区画整理事業」で生じた土地で、売却益を事業費に充てるための「保留地」の一部。市によると、新局舎への移転は28年5月の予定。その後、おおむね29年度までに現局舎を解体し、30~32年度に道路改良工事を行う。

郵便局移転先

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