By 小田切裕介
ニコンは、Zシリーズ用の交換レンズ「NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR」を2024年4月19日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は約222,200円 (税込)。
「NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR」は、FXフォーマット (フルサイズ) 用のZマウント高倍率ズームレンズ。一般的な24-200mmクラスの高倍率ズームレンズでは対応できない超望遠400mmをカバーして、望遠域の撮影能力を充実させた。焦点距離を400mmまで伸ばしながら、質量は約725gに抑えられている。
■望遠撮影に強い14.2倍の高倍率ズーム
NIKKOR Zレンズには、従来「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」という8.3倍高倍率ズームレンズがあったが、より望遠撮影に強い高倍率ズームレンズとして、14.2倍の「NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR」が開発された。
レンズ構成は、EDレンズ4枚と非球面レンズ3枚を含む15群21枚。高い光学性能を維持しつつ、全長を約141.5mmに抑え、質量はクラス最軽量の約725gを実現した。幅広い撮影レンジをカバーしつつ、コンパクトにまとめられた高倍率ズームレンズといえる。
■優れた近接撮影能力
ズーム広角端28mm時の最短撮影距離は0.2mで、最大撮影倍率は0.35倍となる。カフェなどでイスに座ったまま、テーブルの上の料理やスイーツを撮れる撮影距離が得られるため、旅先でも便利に活用できる。一方、ズーム望遠端400mm時の最短撮影距離は1.2mで、少し離れた場所から花を大きく写すことができ、ダイナミックなクローズアップ撮影が楽しめる。
■シンクロVR時には5.5段の補正効果
ブレを効果的に軽減するレンズシフト方式VR機構を内蔵し、レンズ単体でも5.0段の手ブレ補正効果が得られる。シンクロVRに対応するカメラとの組み合わせでは、ボディ内手ブレ補正と連動して手ブレ補正効果は5.5段に向上する。
■高速AFを実現するSTM
AF駆動には静粛性とレスポンスに優れたSTM (ステッピングモーター) を採用。素早い合焦と動きのある被写体への追従性に優れ、動画撮影時にもなめらかなピント合わせを可能にする。
また、動画撮影への配慮からフォーカスブリージングを抑制しており、フォーカスを手前から奥、奥から手前に移動させても画角変動が少なく、自然な映像表現を行える。MF時には、フォーカスのリニア操作が可能で、フォーカスリングの回転角度に応じてフォーカスを移動させることができる。
■耐環境性能を意識した防塵・防滴設計と新型フード
レンズ鏡筒の可動部など各部にほこりや水滴の浸入を防ぐシーリングを施し、防塵・防滴に配慮した設計となっている。付属レンズフードの形状は、ゴーストの軽減や逆装着時のズーム操作への対応も加味しつつ、コンパクトな角形としている。
ニコン NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR 主な仕様
対応マウント ニコンZマウント
焦点距離 28〜400mm
レンズ構成 15群21枚 (EDレンズ4枚、非球面レンズ3枚)
画角 75°〜6°10′ (撮像範囲 FX)、53°〜4° (撮像範囲 DX)
開放絞り F4 (28mm時)、F8 (400mm時)
最小絞り F22 (28mm時)、F45 (400mm時)
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.2m (28mm時)、1.2m (400mm時)
最大撮影倍率 0.35倍 (28mm時)
フィルター径 77mm
最大径×全長 約φ84.5×141.5mm
質量 約725g
付属品 レンズフード HB-114、レンズキャップ LC-77B、裏ぶた LF-N1、レンズケース CL-C2
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