3月31日、芳谷炭坑の跡地巡る探訪会 産業遺産認定の浄水場跡など

 明治期に県内最大の採炭量を誇った芳谷炭坑(唐津市北波多)の跡地を巡る探訪会が31日に開かれる。文化財の研究者らでつくる学会から「推薦産業遺産」に認定された浄水場跡などを巡り、炭坑の在りし日の姿に思いをはせる。

 「北波多の自然と歴史を守る会」が主催する。芳谷炭坑は1885(明治18)年に竹内綱(つな)や高取伊好(これよし)らが開き、石炭採掘や運送で機械化を進めて国内屈指の炭坑となった。綱の長男・明太郎は小松製作所を創業、工業化による日本の発展に貢献した。

 探訪会では竹内綱による碑文「鉱山追悼の碑」、天皇の写真や教育勅語を収めた炭坑時代の建物「奉安殿」、当時の写真を展示する「岸岳ふれあい館」を探索する。

 動きやすい服装で午前10時に芳谷公民館前に集合する。同会のメンバーは「炭坑の歴史に加え、竹内明太郎が日本の近代化に大きく貢献したことも知ってほしい」と語る。問い合わせは石﨑さん、電話090(4348)6136。(横田千晶)

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