ビザ免除政策にクルーズ船の再開、春を迎えた中国のインバウンド

中国のインバウンドが春を迎えている。写真は北京にある世界遺産の天壇。

北京市はここ数日、ドイツからの団体ツアー客を迎え入れた。これまでのインバウンドの団体ツアー客と違うのは、メンバーが全員ビザなしで中国に入国したことだ。中央テレビ網が伝えた。

ドイツのクルーザー船「アルタニア」が19日、2000人余りの観光客を乗せて上海に到着した。うち350人が同日に「北京日帰りツアー」ツアーに申し込み、万里の長城、天壇、頤和園を観光した。居庸関の長城を訪れた観光客は壮大で美しい景色に深い感動を覚え、次々にスマートフォンを取り出して、忘れられない一瞬をカメラに収めていた。

2回目の北京観光だというギュンター夫妻は、「前回北京に来た時からすでに十数年の時が流れ、この間に中国で起きた非常に大きな変化を目の当たりにして、たくさんの喜びと驚きを感じている。最も印象深かったのは、昨日の夜に高速列車に乗って上海から北京に来た際、全行程が非常にスムーズで、わずか4時間半しかかからなかったことだ」と話した。24時間のうちに、彼らは上海から北京というこれまでできなかった旅行が実現した。

北京市の文化・観光当局によると、2024年に北京はインバウンドの開拓に力を入れ、複数の国で観光プロモーションを展開し、中国の文化・観光融合ツアーの大きな魅力を紹介し、複数の面で外国人観光客のインバウンドツアー体験を向上させる措置を打ち出しているという。

ある観光客によると、天壇は建築が素晴らしく、園内はよく保存された歴史、園外はにぎやかな都市で、伝統とトレンドのぶつかり合いが非常に衝撃的だったという。

新疆ウイグル自治区ウルムチ市の新疆国際大バザールで21日、カザフスタンから来た33人の団体ツアー客を見かけた。観光客は景勝地を散策したり、観光やショッピングを楽しんだりしていた。メンバーは行ってきたばかりの天山天池観光や新疆特産の各種ドライフルーツ、工芸品を絶賛していた。

中国に留学したことがあるというメンバーは、「今回は自分にとって初めての新疆旅行。新疆の景色は本当に美しく、ウルムチは現代的で美しい都市だ。次はより多くの友人を誘って新疆に観光に来たい」と話した。

中国とカザフスタンの査証(ビザ)を相互に免除する協定が発効してから、ウルムチ市文化・観光局は各大手旅行会社が中央アジア諸国向け観光商品の開発を強化するよう積極的に誘導し支援してきた。統計によれば、3月下旬から4月初旬にかけて、新疆西域国際旅行社や新疆辺疆国際旅行社など4つの旅行会社が中央アジアからの観光客400人近くを受け入れるという。

ピースボートの「パシフィック・ワールド」が23日午後3時30分、広東省深セン市の蛇口クルーズ船母港にゆっくりと停泊した。停泊期間中、世界各地から来た1400人を超える観光客が深センを観光した。

オーストラリアからの観光客は、「通関プロセスは簡単でスピーディーだった。クルーズ船に乗ってからすでに3カ月が経過し、次は日本に停泊して今回のクルーズは終わる。今度は中国で高速列車に乗って、いろいろな都市を訪れてみたい」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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