ソウルの市内バス労組、12年ぶりスト突入=韓国ネット「めちゃくちゃだ」「医者もいないし、バスもない」

28日、韓国・JTBCは「ソウル市の市内バスの労働組合とソウル市バス運送事業組合の交渉が決裂し、労働組合が12年ぶりとなるストライキを開始した」と伝えた。写真はソウル市内のバス停。

2024年3月28日、韓国・JTBCは「ソウル市の市内バスの労働組合とソウル市バス運送事業組合の交渉が決裂し、労働組合が同日午前4時から12年ぶりとなるストライキを開始した」と伝えた。

記事によると、ソウル市は、市内バスの労使間の賃金交渉が決裂したことを受け、同日午前4時から地下鉄の増便や終電時間の延長、無料シャトルバスの運行などの非常輸送対策を講じると発表した。

ソウル市の市内バスの労働組合とソウル市バス運送事業組合は27日午前から深夜まで交渉を続けたが、合意に至らなかった。労働組合は、労働者の時給の引き上げ(12.7%)、号俸制度の改善、定年後の嘱託契約職に対する賃金差別廃止などを要求した。これに対しソウル市バス運送事業組合は、最近5年の物価上昇率と賃上げ率から鑑みて、労働組合の要求は過剰であると主張した。公益委員は交渉終盤に時給の引き上げ率を6.1%にする調停案を提示したが受け入れられず、交渉は決裂に終わったという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「この国はめちゃくちゃだ。賃金が上がらないとストライキして駄々をこねる。損害を被るのは国民」「出勤しようとしたらバス運行情報が見られなくなっていて驚いた」「バスは政府の補助金を受けて動いている。市民に不便を強いて、補助金の額を上げることが目的だ。結局はそのお金も国民が税金として支払うのに…」「バスの運転手をやりたい人はたくさんいる。この機会にがらりと入れ替えよう」などの声が上がっている。

また韓国では最近、政府の医学部増員政策に反対する研修医や大学医学部教授らの集団辞職が拡大していることから「病院には医者がいないし、通勤路にはバスがない。さあ、次は何がなくなる?」「バスの労組は要求が通らないとストライキし、医者も集団で病院を去る。もううんざりだ。要求が通らないからといって休戦ラインの軍人が自宅へ帰り、消防士は火事現場に行かず、警察官も犯行現場から立ち去るようになったらどうする?」といった声も見られた。(翻訳・編集/堂本)

© 株式会社 Record China