バーディ合戦必至?のツアー初開催コース 渋野日向子「4日間戦いたい」

渋野日向子は悔しいゲームを経てシーズン4試合目へ(撮影/桂川洋一)

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 事前情報(27日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

予選落ちした翌日の前週土曜日(23日)、渋野日向子はロサンゼルス郊外の試合会場に居残って練習に励んだ。クラブハウス前からカートでの移動が必要な、ひっそりとしたショートゲームエリア。周りにいた選手は、同じように決勝ラウンド進出を逃した吉田優利くらいだったという。

カリフォルニア州での「朴セリ選手権」では、ショットの復調を目指してスイングづくりに取り組む一方で、スコアメークのポイントに挙げていたアプローチ、パターの出来を「ぜんぜん。ボロボロだった」と厳しく自己評価した。「2日目はパッティングで入れきれなかったところからズルズル行ってしまった」のが悔しい。

「やっぱりパーオンしないと、バーディチャンスも作れない。気持ち的にもなかなか前向きになれない日だった。良いところは良いと捉えたいけれど、そこまで良い場面もなかったと思う。まず切り替えて今週、行きたいです」

黙々と練習を続ける(撮影/桂川洋一)

アップダウンが激しく、トリッキーだったコースから、アリゾナ州の砂漠地帯へ。初めてプロの大会をホストするセヴィールG&CCについて、「あまりにフラットで(先週と)全然違うコース」と印象を語った。「グリーンもかなり大きいし、キレイ」な18ホールで、バーディ合戦を予想するのは、今大会の最後の出場枠を争ったマンデー予選会(1日競技)の結果を知ってのこと。48人が出場して通過した2人のスコアは「65」、「66」だった。

ティイングエリアから視界が開けた各ホールでは、ターゲットが絞りにくそうで、「逆に幅広く見たいかなと思う。良い意味で余裕を持ってというか、気持ち的には広く見たい」と、わざわざ自分からプレッシャーを背負おうとは思わない。

今季4試合目を前にして、いまだ年間ポイントレースの獲得ポイントがなく、まずは「4日間を戦うこと」が目標。「結果を出すことによって得られるものはたくさんある。自信が持てない日々は続くと思うんですけど、その中でも準備や試行錯誤をしながら、続けるものは続けたり、変えていくものは変えたりしたい」と模索は終わらない。「それを見つける作業は大変だけど、 試合になったらやるしかないんで」。気持ちを強く持って、スコアの伸ばし合いに挑戦する。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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