【大学受験2025】ルーテル学院大、学生募集停止を発表

ルーテル学院大学

学校法人ルーテル学院は2024年3月25日、2025年度(令和7年度)よりルーテル学院大学・大学院の学生募集を停止すると発表した。少子化などを背景に2022年度から定員割れが続いていた。学校法人は残り、日本ルーテル神学校の教育と研究は継続する。

ルーテル学院大学は、1909年に熊本県熊本市で牧師を養成するための日本路帖神学校として開学。その後、東京都中野区に拠点を移し、1964年に大学認可を受け、1969年に現在の東京都三鷹市へ移転。キリスト教的人間理解に立った対人援助の担い手を育てる使命を掲げ、1976年から社会福祉、1992年から臨床心理の分野で専門教育を担ってきた。

近年は、少子化などの影響を受け、2022年度から連続して入学定員を大きく割り込んでいた。教育体制を見直し、学生募集に力を入れるなど、経営努力を重ね、極小規模の単科大学として現在の教育体制を維持することも検討したが、長期的に経営を継続することは困難と判断。3月21日の理事会において、2025年度より大学・大学院の学生募集を停止するという苦渋の決断に至ったという。

ルーテル学院大学は「2024年度の新入生も含めたすべての在学生が卒業に至るまで、ミッションステートメントに基づいて、学生ひとりひとりの学びと学生生活の充実、将来に向けた取組みに対する教育的使命を全うするべく、教職員一同、最大限の努力をお約束いたします」とコメント。3月27日から30日にかけては、2024年度入学予定者や在学生、保護者・保証人を対象に説明会も開催している。

学生卒業後も学校法人ルーテル学院は残り、日本ルーテル神学校の教育と研究は継続する。大学卒業生に対する各種証明書の発行などは、学校法人ルーテル学院がこれまで通り、責任をもって対応するとしている。

なお、熊本県熊本市にある九州ルーテル学院大学は、別法人であり、無関係。九州ルーテル学院大学の2025年度入学者選抜に係る学生募集要項は、6月初旬に公表予定となっている。

奥山直美

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