イスラエルの「ジェノサイド」巡る訴訟、アイルランド関与へ

[ダブリン 27日 ロイター] - アイルランドのマーティン外相は27日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで大量虐殺(ジェノサイド)を行っているとして南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)に提訴したことについて、アイルランドは第三者として関与すると発表した。

マーティン氏は、ジェノサイドが行われているかどうかはICJが判断することだが、昨年10月7日のイスラム組織ハマスによる攻撃とガザで現在起きていることは「あからさまな国際人道法違反」であることを明確にしたいと表明した。

人質を取ることや市民への人道支援を意図的に行わなかったこと、民間人や民間インフラを標的にした攻撃や人口密集地での爆発性兵器の無差別使用などを列挙し、「こうしたことは止めなければならない。国際社会の見解は明確だ。これ以上容認できない」と述べた。

アイルランドがどのような形で関与し、どのような主張をするのかは明らかにしなかったが、法的および政策的分析と南アを含む複数のパートナーとの協議を経て決定したと説明した。

第三者として関与することは、紛争において特定の立場を取るものではなく、この件で問題となっているジェノサイド条約の条項を巡る解釈をアイルランドが提示する機会になるとの認識を示した。

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