「朝起きられない子」は◯◯不足が原因⁉️規則正しい生活に必須の栄養素とは

【"成功する子"の食事術vol.21】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

年度末はなにかと慌ただしい時期。卒園や卒業、入園や入学、進級の準備などで忙しさを感じつつも、子どもたちの成長をより一層感じられる大切な瞬間でもあります。

しかし、同時に子どもたちの生活習慣が崩れやすくなる時期でもあり、4月からの新生活に不安を抱えている保護者の方もいるのではないでしょうか。

特に多いお悩みとして聞くのは、「子どもが朝起きられない」「イライラしている、集中力がない」などです。

このような子どもの態度を見てしまうと、本人のやる気がないのではないか?と思い叱ってしまいがちですが、実はこれ、栄養+エネルギー不足のサインかもしれません。

成長期にガス欠になってしまうエネルギー不足に注意!

大人と違い、1年間で身長と体重がグッと増えていく成長期の子どもたちは、食事のエネルギー(kcal)量を人生でもっとも必要としています。ところが、現代の子どもたちの1日の推定摂取エネルギー量は、本来必要としている量に対してほぼすべての年代で足りていないのです(※1)。

エネルギーが足りないと当然ながら疲れやすくなりますし、身体を回復させることにエネルギーが十分に使えないため、疲れが累積し、イライラしやすくなったり、集中力が低下したりしてしまう可能性があります。さらに、エネルギー=食事量が足りない、ということは、成長に必要な栄養素も不足させてしまっている可能性があります。

特に不足している栄養素は、ズバリ「鉄」

鉄と聞くと、貧血などを想像される方も多いかもしれません。

しかし、あまり知られていませんが、実は鉄は脳の中枢神経の発達を助ける栄養素でもあり、記憶などを司る脳の海馬などにも関係しています。乳幼児期に鉄が欠乏すると、身長や体重など目に見えてわかる部分の成長に影響するだけでなく、運動能力の低下や感情の調節(落ち着きがない・よく泣く)、認知力の低下など、幅広い面での発達に影響する可能性があることがわかっています(※2)。

しかし、ラブテリの調査では、0〜5歳までの子どもの12%に鉄欠乏性貧血のリスクが見られました。幼児期の子どもたちも1日に必要な鉄の摂取量(推奨量)は4.5mg/日ですが、1日に摂れている量は男の子で3.7mg/日、女の子で3.3mg/日と不足させてしまっている状況です(※3)。

さらに、その状態のまま小学校高学年を迎えて急激な身長の伸びや“初めての生理”を迎えると、「思春期貧血」のリスクが高まってしまいます。

どうやったら必要量のエネルギーと鉄がとれるの?

エネルギーも鉄も足りないのはわかったけれど、物価高で食費を節約したい時代にどうやって満たせばいいのか悩みますよね。そこでラブテリでは、必要なエネルギーを足すためにこんなことをオススメしています。

■エネルギー量を足す方法

⚫︎おにぎりをピラフやチャーハン、バター醤油などにする
⚫︎汁物に春雨や厚揚げを入れる
⚫︎野菜をナムルにする
⚫︎おやつをおいなりさん、きな粉餅、肉まん、納豆トーストなどにする
⚫︎果物チップス、野菜チップス、ドライフルーツも簡単エネルギーアップ
⚫︎焼き芋は大学芋やスイートポテトに

■鉄分量を足す方法

続いて鉄ですが、日常の食シーンで、鉄をちょい足しできる「裏技」をご紹介します!

●朝食
・ふりかけご飯→納豆、温泉卵、サバ缶のせご飯などに変える。ご飯を玄米に変えるだけでも鉄量アップ!
・ジャムパン→パン+ツナ缶、チーズパンなどに変える。パンをライ麦パンに変えたり、パンと一緒に豆乳を飲んだりするのもおすすめ!

●昼食
・うどん→肉うどん、月見うどん、あさりうどんなどにする
・コーンスープ→クラムチャウダーに変える(クラムチャウダーに入っているあさりは、実は鉄量の高い優秀食材)。コーンスープでも、牛乳ではなくフォローアップミルクで溶かすと鉄分が大幅UP!

●夕食
・揚げ物などのお惣菜→お刺身、焼き鳥。マグロやカツオのお刺身、焼き鳥の牛串やレバー串などの鉄分リッチな食材のおかずに変える

鉄は食品から満たすことが難しい栄養素でもあるので、市販品を上手に使うのも一つの手です。鉄が添加されたチーズ、ヨーグルト、ウエハース、飲み物など、さまざまな商品が売られています。

「うちの子は大丈夫かしら?」と心配になったら、おやこ保健室でのチェックも検討を

「うちの子は必要なエネルギーが摂れているのかしら」と心配になったときは、ぜひラブテリが主催している「おやこ保健室」にご参加ください。おやこ保健室では、6歳から測れる体組成計で「LBM-除脂肪体重-」を調べることができます。除脂肪体重とは、体重から脂肪分を抜いた、骨や筋肉、血液などの総量であり、身長が伸びていても筋肉や骨がしっかり育まれているかを調べることができます。さらに、採血不要のかんたん貧血チェックも!

直近では、4月20日(土)、21日(日)に「イオンモール多摩平の森」にて開催予定です。おやこ保健室は全国で開催中ですが、他のエリアでの開催情報はラブテリのホームページ、ないしは代表の細川モモのInstagramでも配信中です。興味のある方はぜひ見てみてくださいね。

※1 「令和元年 国民健康•栄養調査」「厚生労働省 食事摂取基準2020」より。なお、推定摂取エネルギー量は、活動量レベルによって異なります。
※2 日本内科学会雑誌第99巻第6号「小児と思春期の鉄欠乏性貧血」より
※3 「日本人の食事摂取 基準(2020年版)」12~36ヶ月の推奨量、「平成28年 国民健康•栄養調査」12~36ヶ月の摂取量中央値より算出


細川モモさんの著書

「成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ」(主婦の友社)

乳児〜中学生の子どもたちが1日に必要とするエネルギーを食材で一覧にした「食べる量が目で見てわかる」と評判の「成功する子は食べ物が9割」シリーズも、成長期に役立つこと間違いありません。
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