ChatGPT、話題でも「使ったことがない」米国人が8割弱

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米調査会社Pew Resarchの調べによると、米国の成人のほとんどはOpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」を使っていないようだ。

Pewは先月、1万人以上を対象に、ChatGPTに関する調査を行った。その結果、米国成人全体でChatGPTを使ったことがある人の割合は23%だった。これは昨年7月に行った前回調査時の18%からは増加している、特に30歳未満の若者たちに限れば、43%がChatGPTを使ったことがあると回答、前回から10%の伸びを示した。

一方、30歳から49歳の場合は27%が、50歳から64歳の世代も23%がChatGPTを使ったことがあると回答した。これらは前回から5~6%増となっている、しかし、65歳以上ではChatGPT経験者は6%にとどまり、前回からも2%しか増えていない。

Image:Pew Research Center

昨年からずっと、ChatGPTに代表されるAIに関する記事がテクノロジー系ニュースを賑わせていることを考えると、この伸びの鈍さは意外といえるだろう。ただ、AIチャットボットに関するニュースといえば、たとえばその出力に、誤情報が含まれているというものや、大規模言語モデルを鍛えるのに使用されたデータが、著作権やその他の権利を侵害しているといったネガティブな話題が多かったことが影響している可能性もあるかもしれない。

Pewの調査では、回答者に対し、2024年の米大統領選挙に関する情報を得るために、ChatGPTを使うかどうかも訪ねている。しかし、選挙のための情報収集にChatGPTを使う、またはすでに使ったと回答したのは、全体の2%にとどまった。Pewは「全体の4割程度が、選挙に関してChatGPTをあまり、またはほとんど信頼していない」と述べている。

また仕事でChatGPTを使ったことがあるかとの問いには回答者の20%が「ある」と答えた。この数字が大きいのか否かは判断し難いところだが、昨年3月時点の調査ではこの質問に「はい」と答えたのは8%しかいなかったことを考えると、ビジネスシーンにおいては、ChatGPTの利用が広がりつつあると言えそうだ。

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