午後3時のドルは151円前半で底堅い、介入警戒も下値に買い

Shinji Kitamura

[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの151円前半で取引されている。日本時間朝方に伝わった米連邦準備理事会(FRB)理事の発言で一時ドルが買われたものの、介入警戒感が高まる中で、その勢いは続かなかった。

ドルは朝方の151円前半から半ばへ一時上昇した。FRBのウォラー理事が講演で「最近の指標を受け、全体の利下げ回数を減らすか、さらに利下げを先送りするのが適切だ」などと発言したことを受けて、米10年債利回りが4.22%付近へ切り返すとともに、ドルが買われた。

しかし、上値では円買い介入への強い警戒感から買いが続かず、ドルは次第に失速。151円前半へ値を戻した。日本の年度末を控えて「実需も含めて売買が活発」(外銀関係者)だったことも、高値圏で売買が交錯する一因になったという。

林芳正官房長官はきょう午前の記者会見で、円安に関し、行き過ぎた動きにはあらゆる手段を排除せず適切な対応をとりたいと述べた。財務省と金融庁、日銀は27日夕に会合を開催し、「円安の背景に投機的な動きがあることは明らか」(神田真人財務官)と指摘した。

もっともドルの先高観は変わらず、ドルの下値には「押し目買いの好機と見る向きが買い注文を並べている」(メガバンク関係者)という。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 151.34/151.37 1.0822/1.0826 163.75/163.79

午前9時現在 151.29/151.30 1.0811/1.0815 163.52/163.56

NY午後5時 151.32/151.33 1.0825/1.0829 163.72/163.76

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