県内初、地震で倒産 中能登のシュクタニ自己破産へ

 帝国データバンク金沢支店によると、合繊織物製造のシュクタニ(中能登町井田、宿谷二郎代表)と関係会社のアルファーテック(同)は28日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。能登半島地震で建物や設備に被害が発生し、修繕費などの見通しが立たなくなった。同支店によると、地震の影響を受けた倒産は石川県内で初めて。

 負債総額は2社で計約6億円とみられる。シュクタニは1919(大正8)年創業で、ダウンジャケットやスポーツ衣料向けを中心に、ナイロンやポリエステルの製織を手掛けた。ピーク時は10億円超の売上高を計上したが、海外製品との競争が激しく業績が悪化。地震被害を受け、1月末に従業員を解雇していた。

 同社の100%下請けのアルファーテックも事業再開を断念した。

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