銭塘江の源流で冬虫夏草の新種を発見 中国浙江省

銭塘江の源流で冬虫夏草の新種を発見 中国浙江省

冬虫夏草の新種、Blackwellomyces kaihuaensis。(資料写真、杭州=新華社配信)

 【新華社杭州3月28日】中国浙江省衢州(くしゅう)市開化県で発見された大型真菌がこのほど、冬虫夏草の新種であることが明らかになった。関連の研究成果は国際専門学術誌「Forests」に発表された。この種はバッカクキン科(Clavicipitaceae)のBlackwellomyces属に属し、その模式産地からBlackwellomyces kaihuaensisと命名された。現在のところ、同種は銭塘江の南の源流がある開化県でのみ見つかっている。

銭塘江の源流で冬虫夏草の新種を発見 中国浙江省

学術誌「Forests」に発表された論文のスクリーンショット。(杭州=新華社配信)

 揚州大学の研究チームが2021年5月に浙江大学、中国生態環境部南京環境科学研究所の調査員らと共に、開化県林源村の針広混交林でこの真菌を発見し、DNAシーケンス解析および形態的特徴比較により、新種であることが判明した。

 Blackwellomyces kaihuaensisの子座(しざ)は単生(孤生)または叢生で、通常は分枝しておらず、色はオレンジ色から明るい赤色、形状は円筒形から棒状に至る。根状菌糸束(rhizomorph)は湾曲しており、チョウ目幼虫の頭部から伸びている。生殖可能部分は赤みの濃い明るいオレンジ色で、こん棒状または手のひら状をしている。(記者/段菁菁)

© 新華社