犯罪被害の心情伝達、30件受理 法務省新制度、加害者への謝罪も

 法務省は28日、刑務所や少年院の職員らが犯罪被害者や遺族らの心情を聴取し、収容中の加害者に伝達する新制度について、昨年12月の開始から今年2月末までに30件の申し込みを受理したと発表した。反省を促すのが狙いで、心情を聞いて謝罪の言葉を口にした加害者もいたという。

 法務省によると、30件のうち被害者本人の申請が12件、遺族や保護者らが18件。施設区分で見ると、刑務所などの刑事施設が23件で、少年院は7件だった。

 被害者らの心情は「被害弁償をしてほしい」「(仮釈放など)施設から出ることに反対だ」といった厳しい内容が目立った。伝達場面では、動揺し涙を流す加害者の姿も見られたという。

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