クレディ・スイス財務報告、虚偽記載巡る調査は継続中=UBS

Stefania Spezzati Noele Illien

[ロンドン 28日 ロイター] - スイスの金融大手UBSは買収したクレディ・スイスの財務報告に虚偽記載があった可能性について引き続き調査しており、この問題に対処するための規制当局との協議が続いていると明らかにした。

28日に公表した年次報告書で、UBSが「重大な誤り」を発見できず、クレディ・スイスの業績報告に重大な虚偽記載が含まれる恐れがあると指摘した。

米証券取引委員会(SEC)とクレディ・スイスの監査役だったプライスウォーターハウスクーパース(PwC)はこれまでに、2021年と22年のクレディ・スイスの内部統制を巡る「重大な欠点」を指摘しており、UBSは2月これについて調査していると発表した。

報告書は昨年のクレディ・スイス買収以降、UBSは重大な欠点の原因となったプロセスとシステム、これまでに実施された是正プログラムを見直していると指摘した。

「この見直しは現在も継続中だ」とし「これが完了し規制当局と協議した上で追加の管理とプロセスを採用し実施する予定だ」と説明した。見直しが終了する時期は示さなかった。

23年12月末時点でUBSの財務報告に対する内部統制は「有効」とし、SECの規則に従ってクレディ・スイスを評価の対象から除外したと明らかにした。

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