小芝風花『大奥』大コケの原因は“亀梨和也と宮舘涼太引き立て”構成か 急速にしぼんだ伝統の“女の争い”

小芝風花・宮舘涼太(C)ピンズバNEWS

小芝風花(26)主演の連続ドラマ『大奥』(フジテレビ系/木曜よる10時)は、3月28日に最終回が放送される。直前、第10話の平均世帯視聴率が、3.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、前回から1.3ポイントを大幅減したが、最終回でも巻き返すのは難しそうだ。

このドラマは、10代将軍・徳川家治(亀梨和也/37)と政略結婚を強いられた、公家の姫・五十宮倫子(小芝)が主人公で、江戸城大奥を舞台にした女たちの闘いの物語。しかし、史実と大きく内容が違っていて、松平定信は家治に恨みを持つ設定に。その定信を演じるSnow Man・宮舘涼太(30)の演技は高評価だったのだがーー。

第10話の内容は以下。家治は倫子に、自分は将軍家の子ではないと秘密を告白。困惑する倫子だったが、家治は体調を崩してしまう。そんな中、田沼意次(安田顕/50)はお品(西野七瀬/29)の子、貞次郎を世継ぎに指名することを迫るが、家治は将軍家の血を引かない自分の子でよいものかと苦悩する。

一方、倫子のもとに定信から贈り物が届く。中にはいつものように文が隠されていて、家治との血の繋がりを感じずにはいられないほど瓜ふたつの、歌舞伎俳優・市村幸冶郎(亀梨・二役)を江戸の町で見かけたという驚くべき内容が。それを倫子から聞いた家治は、田沼が出自の秘密を握っていることが気になり、幸冶郎に会いに行き……という展開。

視聴者のX(旧ツイッター)上の反響は、《急転直下のすごい展開だわ~! まさかの亀梨一人二役! 口調や声、所作まで別人だった》《ベテラン歌舞伎役者みたいな風格の宮舘さん、まさかのアイドル? スゴい演技が上手すぎて吹き出しちゃった!》など、亀梨や宮舘への称賛の声は多かったが、視聴率は急落してしまった。

■亀梨和也・宮舘涼太ファンには評判が良いが

「物語の終盤に入って、家治(亀梨)、定信(宮舘)、田沼(安田)という、男たちの争いが激しくなり、倫子(小芝)の存在感が薄れていました。亀梨と宮舘ファンにはうれしい内容でしょうが、従来の『大奥』のような、女の闘いを望んでいたファンに、そっぽを向かれてしまったのではないでしょうか」(ドラマライター/ヤマカワ)

確かに、終盤は男たちの権力争いに、ドラマの尺を多く使われるようになっているが――。

「本作は、定信が父・宗武の家治への”恨み”を引き継ぎ、その血を絶やそうと、世継ぎの幼き子を暗殺するなど、史実とはあまりにかけ離れた内容で、『大奥』ファンから疑問の声があがっていました。亀梨と宮舘を引き立たせるため大幅に改変したのかもしれませんが、結果的に『大奥』らしさは薄れてしまいました。もっと倫子や女中を絡めた展開にすれば、結果は違ったかもしれません」(前同)

今までの『大奥』とは違う、思い切った内容だったが、それが裏目に出てしまったようだ。

しかし、最終回では、家治と定信の争いも決着する。亀梨と宮舘の俳優としての力で、物語のラストをどう盛り上げるのか注目したい。

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