古着500着集めてワクチンお届け 中学生2人が途上国支援 「まさかここまで集まるとは」 沖縄・東村

発展途上国の子どもたちにワクチンを届けるために古着を集めた東中学校の佐渡山晏煌さん(中央)、金城優奈さん(左)と教諭の比嘉共樹さん=19日、東村の同校

 【東】東村立東中学校の佐渡山晏煌さん(14)と金城優奈さん(13)がこのほど、発展途上国の子どもたちにワクチンを届けようと、校内で着なくなった古着の寄付を呼びかけ、約500着140キロを集めた。

 2人は同校の「東中SDGs実行委員会」に所属し、持続可能な開発目標(SDGs)の視点からボランティア活動に取り組む。

 今回、日本リユースシステム(東京都)の「古着deワクチン」というサービスを利用した。同サービスでは、専用の紙袋に古着を入れて送ると1袋につき5人分のポリオワクチンが発展途上国に届けられる。さらに、送った古着が現地のショップで売れると売り上げの一部がワクチン購入費に充てられる仕組み。

 2人は東小中学校の児童生徒に、いらなくなった衣服や靴の寄付を呼びかけた。1月30日~2月9日に大袋5つ分、ワクチンに換算すると25人分の古着が集まった。

 2年の佐渡山さんは「まさかここまで集まるとは思わなかった。世界の困っている人たちが少しでも助かれば」と話した。

 1年の金城さんは4人いた実行委員会のうち2人が3月に卒業したことに触れ、「こういった活動を続けるためにも後輩をスカウトしたい」と意気込んだ。(北部報道部・松田駿太)

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