追悼碑撤去前の韓国大使館からの面会要請、群馬県応じず 知事は「公式な連絡はなかった」

群馬県が高崎市の県立公園「群馬の森」から行政代執行で撤去した朝鮮人労働者の追悼碑を巡り、撤去前に在日韓国大使館が申し入れた山本知事との面会に県側が応じていなかったことが分かりました。山本知事は、28日の会見で「公式な連絡はなかった」と従来通りの説明をしました。

県立公園「群馬の森」にあった朝鮮人労働者の追悼碑は、2004年に市民団体が県の許可を得て設置しました。その後の追悼式で出席者が「強制連行」などと発言したことが「政治的行事を行わない」との設置許可条件に反するとして、県は許可を更新せず撤去を命令し先月2日に撤去工事が完了していました。

在日韓国大使館によりますと、工事開始のおよそ1週間前に大使館の職員が県庁を訪問し、大使館側と知事が話し合う場を設けるよう申し入れたということです。数日後、県側から応じられないとの連絡を受けたとしています。

山本知事は、これまでの会見で「公式に何かの形で面会したいと言われたことはない」と述べていて、28日の知事会見では複数の記者から事実関係を問われました。

そのうえで、今月22日、大使の名前で知事宛に面会を求める書簡が届いたことを明らかにしました。山本知事は、今後日程調整を行い、大使と面会したいと話しました。

「もちろん追悼碑の話は議題に出てくると思いますので、それについて大使の口から真意をお聞きをして、群馬県の立場を説明したいと思います。」(山本知事)

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